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優れて
「優れて〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
優れての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
太夫からあの暗討《やみう》ちの次第でも御聞きになって、若殿様の御《ご》気象の人に
優れていらっしゃるのを、始めて御会得《ごえとく》になったからででもございましょう....
「星座」より 著者:有島武郎
のも嫌いだ。……俺はエゴイストに違いない。ところが俺のエゴイズムは、俺の頭が少し
優れているというところから来ていると誰もが考えそうなことだが、そんな浅薄なもので....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
た。 以上述べたことから考えてみると、エジプトの暦年はある点で我々現在のよりも
優れていた。すなわち、毎月一様に三〇日という長さであったのに反して、我々の暦では....
「食魔」より 著者:岡本かの子
白く糊塗できて気持よかった。何か一筋、心のしんになる確りした考え。何か一業、人に
優れて身の立つような職能を捉えないでは生きて行くに危いという不安は、殊にあの心の....
「征服の事実」より 著者:大杉栄
争術が下手だったからである。その他の点においては、あるいは被征服者の方がかえって
優れていたかも知れぬ。そこで征服者は、利害のまったく異なった被征服者を統治する困....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
尤も中には随分修行の積んた、お立派な方々もないではありませぬが、しかし、どんなに
優れていても人霊は矢張り人霊だけのことしかできはしませぬ。一つ口に申したら、真正....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
興したものである。 ◇ 向島は桜というよりもむしろ雪とか月とかで
優れて面白く、三囲の雁木に船を繋いで、秋の紅葉を探勝することは特によろこばれてい....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
すべてあなたから貰ったのです。あなたの尊い、高価な、この世界にあるどの霊薬よりも
優れて高価な血のいく滴が、わたしの生命を元の通りにしてくれたのですわ」 この光....
「滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
品は多いであろう。が、僕の見た限りでは滝田コレクションは何と言っても今人の作品に
優れていた。尤も僕の鑑賞眼は頗る滝田君には不評判だった。「どうも芥川さんの美術論....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
老人は言った。 コスモは注意してその鏡をおろして見ると、彫刻は構図も技巧も共に
優れていて、実に精巧でもあり、また高価の物でもあるらしく思われた。まだその上に、....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
っ立っていて、下の寝台は大部分が二段になっていた。そのほかにもこの船にはなかなか
優れている点はたくさんあるが、もう僕はその船で二度と航海しようとは思わない。話が....
「怪獣」より 著者:岡本綺堂
年はまだ十九とか二十歳とかいうんですが、小僧あがりに似合わず仕事の腕はたいへんに
優れていて、一人前の職人もかなわない位であったそうです。それが西山という姓を名乗....
「簡潔の美」より 著者:上村松園
泥眼のことを持って来られる金剛先生の偉さに――さすがは名人となる方は、何によらず
優れているとしみじみ思ったことであった。....
「黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
て来なくなった。このままでいれば店を閉めるより他はないので、お常は一人娘のお熊が
優れて美しいのを幸いに、持参金附の婿を探して身代の破綻を縫おうとした。数の多い候....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
の如くでなかったことを示している。かく東洋は王道文明発育の素地が西洋に比し遥かに
優れている。 これに加うるに東洋に於ては強大民族の常時的対立が無く、かつ土地広....