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優良
「優良〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
優良の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
感情は年と共に培われて来た。そして、自分は家臣共からはまったく質《たち》の違った
優良な人格者であるという確信を、心の奥深く養ってしまったのである。 が、忠直卿....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
って設計せられたものである。わが国の陶器はもし彼らが鼓舞を与えてくれなかったら、
優良な品質にはたぶんならなかったであろう。茶の湯に用いられた器具の製造のために、....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
てなければならなかった。 今年は更にロシアが組織的に、色々な手段を借りて、わが
優良漁区の蚕食をやるという確実な噂さが立っていた。「日露」と「H・S」の株価は傾....
「都会地図の膨脹」より 著者:佐左木俊郎
いた。 赭土の飛沫を運ぶ春先の暴風に、自然の屏風を備えたこの地帯は、部落中での
優良な耕作地であった。此処に三人の地主が巣を喰い、八九家族の小作百姓が生活の大半....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
分、皆お互に、こうした運命だと存じます。……短銃は特に外国に註文して、英国製の最
優良なのを取寄せました。連発ですが、弾丸はただ一つしか籠めてありません、きっと仕....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
形成される場所によって品位の差がある。大別して袋真珠と筋肉真珠にわけ、前者の方が
優良品である。袋真珠の中でも外套膜の周辺組織内にできる物が形も色も光沢もよく、比....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
。整然たるリンカクに於ても、色の白さに於ても、美しいヒゲに於ても、ヘルプ紳士の最
優良種に属していたが、お行儀のよさ、気のやさしさ、物やわらかさ、すべてに申し分の....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
ら、競犬ダービーの優勝犬の血統から、猟犬、番犬、牧羊犬、警察犬、盲導犬、愛玩犬の
優良種が生れると本気に宣伝する気なら、それが何犬の協会の御発案か知らんが、どうも....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
しい。加奈子は裸の赤ん坊の温気で重量器の磨き上げた真鍮の鎖が曇るストックホルムの
優良児の奨励共進会を思い出した。わずかな重量を増そうと量る前に腹一ぱい父親の命令....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
春には雪にうずめられたまま、一家餓死するものが居た。――石狩、上川、空知の地味の
優良なところは、道庁が「開拓資金」の財源の名によって、殆んど只のような価格で華族....
「一癖あるどじょう」より 著者:北大路魯山人
また、柳川は九州|柳川の換字ではないだろうか――というのもある。柳川は日本一の
優良すっぽんの出るところ。一望千里の田野を縫う賽の目のような月水|濠は、すっぽん....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
コテづかない、考古学上に所謂弥生式系統の民族の性質をも受けついでいる。かくてその
優良なるものが残ったのが我が日本民族であります。そしてその民族のすべては、優勝者....
「筍の美味さは第一席」より 著者:北大路魯山人
できて、樫原に劣らぬと自慢している。 しかし、私の経験ではなんと言っても樫原の
優良種がよい。噛みしめて著しい甘味があり、香気がすこぶる高い。繊維がなくて口の中....
「東京で自慢の鮑」より 著者:北大路魯山人
語があるくらいであって(注・磯のあわびの片思の転訛か?)伊勢にもあるにはあるが、
優良の地位を争うとなっては、東京ものの三崎、房州に属するのほかはない。日本海に面....
「日本料理の要点」より 著者:北大路魯山人
し、一種の混成味による料理をつくることは得意のようだが、日本料理に至っては、真に
優良美味な食品原料に恵まれているために、補助味と言えば、大部分がかつおぶしの一種....