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優雅
「優雅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
優雅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
と云う御勢いでございましたが、若殿様の御好みは、どこまでも繊細で、またどこまでも
優雅な趣がございましたように存じて居ります。たとえば大殿様の御心もちが、あの堀川....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
を通じての最も偉大な画家であり、彫刻家であり、まだおまけに築城師であり、また最も
優雅な著作者でもあった。 この有力な人物は中世の僧侶たちとは余りにも型のちがっ....
「赤外線男」より 著者:海野十三
のコートに、お定りの狐の襟巻をして、真赤なハンドバッグをクリーム色の手袋の嵌った
優雅な両手でジッと押さえていた。コートの下には小紋らしい紫がかった訪問着がしなや....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
を研究せんとする者は、この影響の存在を無視することはできない。茶道の影響は貴人の
優雅な閨房にも、下賤の者の住み家にも行き渡ってきた。わが田夫は花を生けることを知....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
ように見えたものが、こうやって間近に寄って眺めると、どういうわけか非常に落着いた
優雅な調子のものに見えるのだった。煉瓦の色もそれほど赤過ぎることはなく、むしろそ....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
ました。乳房に五寸釘を打たれるように、この御縁女はお驚きになったろうと存じます。
優雅、温柔でおいでなさる、心弱い女性は、さような狼藉にも、人中の身を恥じて、端な....
「かの女の朝」より 著者:岡本かの子
を東洋人の感覚で了解し、原型伯林の建築より効果を出している。それが、日本の樹木の
優雅なたたずまいや、葉の濃かさの裏表に似つかわしく添って建っているのだ。 ――....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
申しても一|番立ち優っているのは矢張りこの竜宮界じゃ。すべてがいかにも清らかで、
優雅で、そして華美な中に何ともいえぬ神々しいところがある。とても俺の口で述べ尽せ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
困る。かの物理的心霊現象でさえもが、そうした場合に起るのは、概してお粗末で、精妙
優雅の要素に欠けている。何れにしても、極端に走るのが良くない。断食の為めに消耗し....
「ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
ド聯邦を保護国として迎える態度を聯想した。賑やかに入って来た客は印度婦人服独特の
優雅で繚乱な衣裳を頭から被り、裳裾を長く揺曳した一団の印度婦人だった。 始めそ....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
居る。連の男は年老った美男だ。薄い皮膚の下に複雑な神経を包んで居るようで、何事も
優雅で自分へ有利に料理する老獪さを眼の底に覗かして居る。その眼は大きいが柔い疲れ....
「浮世絵画家の肉筆」より 著者:上村松園
であろうという判断が下されます。 次に色彩ですが、これなども錦絵の方が、ずっと
優雅な味のある深みのある、風韻のあるものになっています。これはむろん刷工の優れた....
「画道と女性」より 著者:上村松園
人物の年輩は嘗て帝展に出品した後ろ向きに立った年増の婦人を想い浮かべた。品のある
優雅な町方の上流婦人が、暮れかかる庭先の床几に掛けて、咲き乱れた萩の花を眺めてい....
「花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
はいるが、お夏の狂乱は「情炎」の狂い姿であって、この花筐の中の狂い姿のように、「
優雅典雅の狂い」というものは感じない。 同じ狂いの舞台姿でも、お夏と照日前の狂....
「耳香水」より 著者:大倉燁子
が来るであろうと思いましたから。果して式の終る頃、喪服を着た姿を見せました。その
優雅さと美しさとは、私の疑惑の眼を充分に覆すだけの力を持っていました。やはり間違....