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「元も子もない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

元も子もないの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
だすのだ。 極光下の新日本 「冗談じゃない。ここで、この隊を殺っちまったら元も子もないじゃないか。ねえ、『|冥路の国』まで橇跡に蹤いていって、そこでという....
死後の恋」より 著者:夢野久作
いよ。僕だからいいけれども、ほかの人間には絶対に気付かれないようにしていないと、元も子もない眼に会わされるかも知れないよ。しかし君の一身上に就いては、将来共に及....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
金輪際《こんりんざい》できないのですよ。ですから、今度だって、外《はず》れりゃあ元も子もないし、当ったところで嫉《ねた》みがあるから、身体をどうされるかわかった....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
な天引をいただいて、ほんとうに罰《ばち》は当らないか知ら――そうさねえ、もともと元も子もないと思い込んでいたものを、お前さんがそれを届けに行ってやる御親切から比....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
れて色里へでも引込まれ、または旅先で、あだし女をこしらえてはまり込み、売上げも、元も子もないようにされてしまう場合がないとは限らない」 というような思い過ごしと....
丹下左膳」より 著者:林不忘
て来てみると、かんじんの金は、名のない男というみょうな茶々《ちゃちゃ》がはいって元も子もないという――。 お藤は黒襟をつき上げて、身をくの字に腹をよった。が、....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
万五千石三千万円。いゝ値ですな。ハア。いけませんか。五万石三千万円。これじゃア、元も子もない。ハア、これならよろしい?」 「よろしい」 天草次郎は車中から怒り....