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元禄時代
「元禄時代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
元禄時代の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女生徒」より 著者:太宰治
机の引き出しをあけて、かきまわしていたら、去年の夏の扇子が出て来た。白い紙に、
元禄時代の女のひとが行儀わるく坐り崩れて、その傍に、青い酸漿《ほおずき》が二つ書....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
さいかく》のいわゆる「十二色のたたみ帯」、だんだら染、友禅染《ゆうぜんぞめ》など
元禄時代に起ったものに見られるようなあまり雑多な色取《いろどり》をもつことは「い....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
」を奪われたる現状に対して、不思議なる方法によってその敬意と服従とを表している。
元禄時代に対する回顧《かいこ》がそれである。見よ、彼らの亡国的感情が、その祖先が....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
祖以来ここに六代とか七代とか住んでいるという高名の家でしたが、その何代目ですか、
元禄時代の河辺という人は外科が大そう上手であったそうで、かの赤穂の一党が討ち入り....
「トカトントン」より 著者:太宰治
以前あんなに好きだったフランスの印象派の画には、さほど感心せず、このたびは日本の
元禄時代の尾形|光琳と尾形|乾山と二人の仕事に一ばん眼をみはりました。光琳の躑躅....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
とライトとは、文明と非常に密接な関係を持つもので、文明はあかりを伴うものである。
元禄時代の如きは非常に明い気持があったがやはり江戸時代は暗かった。 ....
「大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
灯時代の女性の忍苦服従一方の生活を思わせる。 出代も頭巾でゆくや花の頃 園女
元禄時代の華美な風俗を背景として味わうと、花の盛りの頃に、紫頭巾か何かでゆく出代....
「紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
ろう。 二 こういう出来事があってから幾月か経って春となった。
元禄時代の春と来ては、それこそ素晴らしいものである。「花見の宴に小袖幕を張り、酒....
「桜花を詠める句」より 著者:杉田久女
の中に、却って美しさを見出すのである。 情緒主観の句が殆ど大部分をしめている、
元禄時代の句としてはかなりしっかりした叙景句として価値をみとめる。かな女さんの、....
「深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
原の合戦以後、武士をやめ普通の農家となったが、その祟りはやはり消え去らないので、
元禄時代の当主がその地所内に一つの祠を作って、呪詛の蛇を祀ることにした。森戸家の....
「増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
に文昭院の廟は豊麗精美の妙を尽くし、壮大な桃山趣味から脱して真に江戸中期、つまり
元禄時代の爛熟した芸術の粋を遺憾なく漂わせ、見る人をしてまことに去らしめない。 ....
「謡曲と画題」より 著者:上村松園
小町」の次に描いたものです。 謡曲には時代はハッキリ明示してありませんが、私は
元禄時代の風俗にして砧のヒロインを描きました。 砧|擣つ炎の情を内面にひそめて....
「帯の巾が広すぎる」より 著者:上村松園
。確かなことは申せませんが、享保年間の帯巾は五、六寸位であったと思います。そして
元禄時代の振袖は一尺七、八寸からせいぜい二尺位でございましたでしょう。 振袖は....
「いなせな縞の初鰹」より 著者:北大路魯山人
おというもの、いったいそんなにまで騒ぎたてられるゆえんはなにか。前掲の句の作者は
元禄時代の人だから、その時代に江戸っ子が初がつおを珍重したのはうかがえるが、今日....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
る人の句にもこの鈍重の趣を欠いております。これは時代の相違もあることで、今の人に
元禄時代の去来のような句を作れと言ったところでそれは無理かもしれませんが、しかし....