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兄い
「兄い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
兄いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「式部小路」より 著者:泉鏡花
らかして呼吸を切りながらせいせいいって饒舌った時には、居合わせた梅岡薬剤。神田の
兄いだが、目を円くして驚いた。 その筈でがす。隣家の隠居の溜飲にクミチンキを飲....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
トラ十は、もったいぶっていった。 怪しい紙切 「やあ、ありがとう。トラ十
兄い、恩にきるぜ」と、帆村がいえば、 「ふん、お前までが、トラ十トラ十といいやが....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いらっしゃい」 「いや、わたしは履き物を買いに来たのじゃあねえ。神田三河町の徳次
兄いに頼まれて来たのだが……。おまえさんは半介さんかえ」 「へえ、半介でございま....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
なぐって突き出したばかりじゃああるめえ。そこには又、仲裁するような奴が出て来て、
兄い、まあ我慢してくれとか何とか云って、一朱銀の一つも握らせてくれたか」と、半七....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
時になって恨みなさんな」 暖簾をくぐって出る男の前に、半七は立ち塞がった。 「
兄い。ちょいと待ってくれ」 「誰だ、おめえは……」と、男は眼を三角にして半七を睨....
「入れ札」より 著者:菊池寛
。二人が舞台の中央にかかった時、後ろから呼ぶ声が聞える。 呼ぶ声 おうい、浅
兄い、待てえっ。 浅太郎 おうい、何じゃい。 呼ぶ声 おうい、おうい。浅
兄い。 ....
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
ず圧迫されながら、抵抗をつづける。そこへ母と一緒に兄弟二人帰ってくる) 甚三 吉
兄い。どうしたんじゃ。 甚吉 (甚兵衛を押えながら)この不具者めがな、今鍋の大根....
「善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
の身分だ。力士は勿論三座の役者から四十八組の火消仲間、誰彼となく交際うので、次郎
兄い次郎
兄いと顔がよい。直接の乾児が五六十人、まずは立派な親分と云えよう。 雀....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
兎に角お前はばいただよ。
それでまた丁度好いのだ。
グレエトヘン
まあ、
兄いさんが。なんでわたくしにそんな事を。
ワレンチン
よまい言を言うのは....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
年お望どおり突然ともいうべき御容体で、御自分はお亡くなりになりました。 或時お
兄い様は風邪気だといって寝ていらっしゃいました。下のお部屋です。そっと顔を出して....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
まれになります」 「ははあ、なるほどな、なかなか利発なことをいいますな。きけばお
兄いさまがあったそうじゃが、おいくつでありました」 「十二でござりました」 「ほ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
つんけんとそっけなくいいました。 「せっかくですが、いやですよ」 「ほう。江戸の
兄いがまた荒れもようだな」 「あたりめえじゃござんせんか! いくら尾州様がご三家....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ころ飛んでいって松平のお屋敷のほうを洗ってこいッ」 「…………」 「手数のかかる
兄いだな。首をひねって何をぼんやりしているんだッ。いろはから出直して、もう一度と....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
誠に有難う存じます」 仙「そんなに丁寧にしちゃアいけねえ、ぞんぜえ者だから……安
兄い此処え来ねえ、此の人がソノ、万年町の岡本という刀屋の番頭さんで此の芝のお出入....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
れまして置去になりました」 由「酷い兄さんで……旦那酷いじゃアございませんか、お
兄い様がどうも……原の中か何っかでしょう」 女「いえ何、イエもうアノ……これで宜....