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兄御
「兄御〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
兄御の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「誰」より 著者:太宰治
から、」と申して借りて下さい。三月末には必ずお返しできます。お金、送るなり、又、
兄御自身お遊びがてら御持参くだされたら、よろこび、これに過ぎたるは、ございません....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
と、闇太郎は、わざとらしくもなく、目を反らして、
「何でも、父御《ててご》、
兄御の方々にはうらみのひとつもおっしゃりたいようでしたが、そこは、おたしなみで、....
「斬られたさに」より 著者:夢野久作
お名前が、江戸市中に聞こえておらぬ筈はないと申しましてな……」 「ハハハ。友川の
兄御も、お役を退かれた久世殿もその名前を御存じではあったろうが、何にせい相手が霞....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
じゃわいの、命じゃわいの。 もうもう今までとてもな、腹の汚い、慾に眼の眩んだ、
兄御のために妨げられて、双方で思い思うた、繋がる縁が繋がれぬ、その切なさで、あわ....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
を所持なし居り是を買いくれよと云いかけられ是非無く殺害したるに新助殿妻おふみ殿の
兄御とは露知らず昨夜の物語に始めて知り兄|良人の仇申訳相立たず自害致し相果て候我....
「死者の書」より 著者:折口信夫
、当麻真人のお出じゃげな――。 恵美の御館の叔父君の世界、見るような世になった。
兄御を、帥の殿に落しておいて、御自身はのり越して、内相の、大師の、とおなりのぼり....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
ぎす』の事も忘れ難く、貴兄に弱音を吐かれてはいよいよ心細く相成申候。呵々。 貴
兄御困難のことも大方推量致し居候えども何卒出来るだけの御奮発願上候。 ....
「釜沢行」より 著者:木暮理太郎
登れるとのことにて、其途中には束沢のものより遥に大なる池の如き釜がある由に候。貴
兄御一行の泊られし東沢の釜は、土人はホラノ貝と申候。釜がホラ貝に似てゐる為だとか....