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「先ず〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

先ずの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
りに、俄《にわか》に血を吐いて御歿《おなくな》りになってしまいました。が、それは先ず、よろしいと致しましても、その明くる日、若殿様が何気なく御居間へ御出でになる....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
気よく答えますと、三浦も始めて微笑しながら、『外交よりか、じゃ僕は――そうさな、先ず愛《アムウル》よりは自信があるかも知れない。』私『すると君の細君以上の獲物《....
路上」より 著者:芥川竜之介
には、中位派たる以上に、主我的《イゴイスティック》でない世の中を――でなくとも、先ず主我的《イゴイスティック》でない君の周囲を信用しなけりゃならないと云う事にな....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
が説明するであろう。 第一の手紙 ――警察署長|閣下《かっか》、先ず何よりも先に、閣下は私《わたくし》の正気《しょうき》だと云う事を御信じ下さい....
海のほとり」より 著者:芥川竜之介
は懐《ふとこ》ろより用意の沙金《さきん》を五包《いつつつ》みとり出《いだ》しつ。先ず三包《みつつ》みを扇にのせたるそがままに、……三犬士《さんけんし》、この金《....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
八節と馬可伝《まこでん》の第九章一節とにあると云うベリンググッドの説を挙げて、一先ずペンを止《とど》める事にしようと思う。 (大正六年五月十日)....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
がには来くさらぬ。帳場さんのう知らしてくさずば、いつまでも知んようもねえだった。先ずもって小屋さ行ぐべし」 三人は小屋に這入《はい》った。入口の右手に寝藁《ね....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
して本当のお前自身なるお前の個性がここにいるのを思い出せ。 私を見出したお前は先ず失望するに違いない、私はお前が夢想していたような立派な姿の持主ではないから。....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
て私は小供の時から随分大切に育てられました。別に美しい程でもありませぬが、体躯は先ず大柄な方で、それに至って健康でございましたから、私の処女時代は、全く苦労知ら....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
。 嗚呼友よ! 地上の人類は、まだまだ学ぶべき多くのものがある。彼等は何よりも先ず、まことの神と、まことの神の為めに働きつつある霊界の指導者と、を知らねばなら....
銀座は昔からハイカラな所」より 著者:淡島寒月
時分の「煉瓦」辺が、他の場所よりも早く泰西文明に接したというわけは、西洋の文明が先ず横浜へ入って来る、するとそれは新橋へ運ばれて築地の居留地へ来る。その関係から....
良夜」より 著者:饗庭篁村
を問い、幾度か昔救われたることを述べ、予が労れをいたわりて馳走かぎりなし。翌日は先ず観音へ案内し、次の日は上野と、三四日して「さてこれよりよき学校を聞き合せ申す....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
行したりして休養し、前後八個月ばかりも中断してから再び静電気の研究に戻った。 「先ず電気は導体の表面に在るのか、または導体と接する媒介物(絶縁物)の表面に在るの....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
とんどどこの村でも、幽霊に元気をつけるものがなにもないのだ。幽霊が墓にはいって、先ず一眠りして、寝返りをうつか、うたないうちに、まだ生存している友だちは近所を去....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
更には下院議長にも会う機会があったが、上院では議場内を通ってその後方に席を与え、先ず議長が一々我々を紹介し歓迎の辞を述べ、更に多数党―民主党の代表者、少数党―共....