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「先っぽ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

先っぽの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
《ばこ》との中間に置き終るまで、じっと見つめていた。 少女の給仕が、振分け髪の先っぽに、猫じゃらしのように結んだ赤いリボンをゆらゆらふりながら、戸口近い彼女の....
魔都」より 著者:久生十蘭
らが自動車を知らぬことがござりましょう」 「ああ、そうか。……では、自動車の一番先っぽに、エンジンを冷やす水を入れる孔があって、その蓋にいろいろ粋なくふうをこら....
ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
あんまり高かったので、ちょうど灯明皿の前に無念無想のていで佇んで、じぶんの長靴の先っぽに唾を吐きかけていた番兵が、思わず首をもたげて、 「シーッ!」と叱咤したほ....
夢がたり」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
っとも二三週間すると、尻尾がまたはえはしましたが、はえた尾はいつまでたっても変に先っぽのとんがっていない、黒っぽい尻尾でありました。でとかげは、いったいどうして....
冒した者」より 著者:三好十郎
ている故に、生は生なのだ。散って落ちれば花びらは泥になる故に、花は花なのだ。その先っぽが死につながっていなければ生は生ではない。……窒息は近づいている。それは必....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
っていると、そこから不意に、 「――ばあア!」 鬼女の笑い仮面が、伸びた体の、先っぽに見えた。 びくっと、武蔵は筋肉をひきしめ、膝がすこし動いたくらいだった....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
を喰うているそうな。おおかたそんな無頼者の仕業であろうが」 ぶすぶすと、松明の先っぽに風が燃える。 巨きな山岳の裾は、風が来たと思うと、ぐわうと草木もふき捲....