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「先任〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

先任の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文芸と道徳」より 著者:夏目漱石
あります。さて自分がその局に当ってやって見ると、かえって自分の見縊《みくび》った先任者よりも烈《はげ》しい過失を犯しかねないのだから、その時その場合に臨むと本来....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
太平洋の海底にもぐり、僚艦と一緒に、秘密の行動についていたのであった。 直二と先任将校の乗っている艦上機は、予定通り、近所を航進中の、駆逐艦|山風に救い上げら....
相撲」より 著者:寺田寅彦
た秀才が選ばれて互いに対立し競争しまた助け合っていた。しかし後にはそうではなくて先任者が順々に後任者を推薦し選定するようになった。従って自然に人員の個性がただ一....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
んでした。旧来の組織に一を加えようとも二を引こうとも何ともしませんでした。支配は先任の太田筑前守の為すがままで、自分はただ調練と大砲の研究ばかりやっていました。....
地球要塞」より 著者:海野十三
の軍艦だな) 艦の位置は、今や、ほぼクロクロ島の真上《まうえ》にあるのだ! 「先任参謀《せんにんさんぼう》、測量班へもう一度、注意をうながせ」 「はい」 司....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
望月大尉も呼んできてくれ。帆村君に児玉君もな」 望月大尉は、やはりこの班員で、先任将校であった。これも戦闘機乗りの勇士で、左の頬に弾丸のあとがついている。 ....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
交替時刻 「第六直艇夫、作業やめ。第一直艇夫、持ち場につけ!」 高声器から、先任の当直操縦士の声が、ひびきわたる。 「そら、交替だ」 だっだっだっと、靴音....
太平洋雷撃戦隊」より 著者:海野十三
軍港を出た五潜水艦 謎の航路はどこまで 「波のうねりが、だいぶ高くなって来ましたですな」先任将校は欄干につかまったまま、暗夜の海上をすかしてみました。 「うん。風が呻り....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
切れると間もなく、艦橋の下の昇降口があいて、そこから艦長の丸顔が現れた。あとには先任将校が続いてのぼってくる。狭い艦橋の上は、芋を洗うようにお互の体がぶつかった....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ています。 明山侯と能登守との意気相通ずるということは、神尾主膳等の一派、及び先任の支配太田筑前守を囲む一派のためには心持のよくないことであります。彼等は明山....
レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
九七年に王立研究所(Royal Institution)の自然科学教授になった。先任者ティンダルが病気でやめたその後を継いだのである。主な仕事は毎年復活祭の前の....
復活祭」より 著者:久生十蘭
川田をおしのけてギリギリのところで舷梯を駆けあがって行こうと待ちかまえていたが、先任の水先人が高い船橋から川田のほうへ手を振っているだけで、鶴代の期待にそうよう....
だいこん」より 著者:久生十蘭
元が鎮子さんにそっくりだ。話にきいていたので鎮子さんの長兄だとすぐわかった。 「先任参謀です。今日はありがとうございました。パァティをしてくだすったのだそうです....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
にその主権があるので、他の三人はただ相談に与かるだけで専らその相談を決定するのは先任の総理大臣である。 は総理大臣四人と三人の大蔵大臣、二人の陸軍大臣、一人の....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
だと思うと彼は市長の椅子を占めねばならぬことを、まったく悲しく思うた。 彼は、先任の市長が、煤煙問題をまったく捨てて顧みなかったことを不思議に思うほどであった....