先登[語句情報] » 先登

「先登〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

先登の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人間灰」より 著者:海野十三
。血まみれの怪漢を庄内村の交番で捕えたという報があったので、深夜を厭わず丘署長が先登になって係官一行が駈けつけた。これを一応調べて、とりあえず臨時の調べ室を、丁....
階段」より 著者:海野十三
続いていた。 「三階へも一度上ってみましょう」と四宮理学士が言った。 僕は自ら先登に立って、冷い螺旋階段の手すりに恐わ恐わ手をさしのべたときだった。急に頭の上....
西湖の屍人」より 著者:海野十三
もないカフェだった。広いと思ったのは、表だけで、莫迦に奥行のない家だった。帆村は先登に立って、ノコノコ三階まで上った。各階に客は四五人ずついたが、私達の探してい....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
ヤ壮快すぎて、物凄いと云った方が当っているくらいだった。いつも三機|雁行の、その先登に立っていた司令機内のこの儂は、反射凸面鏡の中に写る僚機の、殺気だった戦闘ぶ....
夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
いやァ、救けて下さい」政は、ポロポロ泪を出して、喚くのであった。 「じゃ、わしが先登に昇るから、直ぐうしろから、ついて来い。いいかッ」 わしはそういうなり、壁....
赤外線男」より 著者:海野十三
、そこへ顔を出したのは、頭に一杯|繃帯をして、大きな黒眼鏡をかけた若い女だった。先登に立っていた課長は、 (これは部屋が違ったかナ) と思った位だった。 「さ....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
脚な一団が、私たちの視界の中までのぼってきた。 それは五人ばかりの一団だった。先登に駈けあがって来た娘の顔を見て、私の心臓は少し動悸をうった。それはバーバラと....
人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
々と行軍を開始して向ってきたので、原地人軍は、さすがにちょっと動揺を見せた。が、先登に立つ勇猛果敢な酋長は、槍を一段と高くふりまわして、部下を励ました。 人造....
火薬船」より 著者:海野十三
当番へ、大ごえで進航命令を下した。それと同時に、平靖号へも、全速力で、ノーマ号の先登に立って、ドンナイ河の河口をさかのぼるようにと、信号旗を出した。 目的地の....
人造人間事件」より 著者:海野十三
思いましてネ」 と帆村は挨拶を返した。 「さあ、始めましょう」 大江山課長は先登に立つと、家の中に入っていった。帆村も一番|殿りからついていった。 階段を....
不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
れは夢だったのだ。 入口ががたりと開いて、どやどやと一隊の人が雪崩こんだ。その先登には、妻君の横にいた美男子がいたが、乃公の顔をみると、ぎょっと尻込みをして、....
科学時潮」より 著者:海野十三
学者の一団が探検に赴くことになる。一行は二人の死刑囚を同行した。これは死の谷への先登をやらせるためで、万一危険が生じて来てもこの二人の死刑囚が先ずどうかなる筈で....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
発した。時に前五時四十分。 嘉門次は、今年六十三歳だ、が三貫目余の荷物を負うて先登する様は、壮者と少しも変りはない。梓川の右手、ウバニレ、カワヤナギ、落葉松、....
西航日録」より 著者:井上円了
\と草の海 同所よりさらに乗車、三十日朝シカゴ市に着す。 城市傍湖一面開、早起先登百尺台、波上茫茫看不見、汽声独破暁烟来。 (市街のかたわらに湖が一面に広がり....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ずれも遅く、白雪が天にあるような涅毘の峰がそびえている。) 客楼欄外大湖開、晨起先登百尺台、波上茫茫看不来。 (客舎のてすりのむこうに大きな湖がひろがり、朝早く....