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「先知〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

先知の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
丹下左膳」より 著者:林不忘
おどる一行の文字は、柳生対馬守御宿。 眼をこすった儀作、めざす国もとの殿様が、先知らせもなく江戸へのぼって来る途中、もうここまでおいでになっているとは……知ら....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
ていた。枳園の寿蔵碑の後に門人|青山道醇らの書した文に、「夏月畏雷震、発声之前必先知之」といってある。枳園には今一つ厭なものがあった。それは蛞蝓であった。夜行く....
丹下左膳」より 著者:林不忘
とは、なんの辻占《つじうら》? 空《そら》解けの帯は、待ち人……源さまきたるの先知らせか。 それなら、吉《きち》。 吉も吉、門之丞にせまられるこの場にとっ....
正宗谷崎両氏の批評に答う」より 著者:永井荷風
はたしか米国におられたので、日本では宮武外骨《みやたけがいこつ》氏を以てこの道の先知者となすべきであろう。東京市中の古本屋が聯合《れんごう》して即売会を開催した....
すみだ川」より 著者:永井荷風
いとか思う元気さえなくなって、唯《た》だぼんやり、狭く暗い路地裏のいやに奥深く行先知れず曲込《まがりこ》んでいるのを不思議そうに覗込《のぞきこ》むばかりであった....
私本太平記」より 著者:吉川英治
えば、わが妻ほど、あわれなるはあるまい。つい先頃、長の旅から帰ったばかりを、また先知れぬ囚人輿の良人を見送らねばならぬ」 優しいことばは、かえって、小右京のつ....