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先細
「先細〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
先細の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
つや》のある皮膚とはいい均整を保って、短くはあるが類のないほど肉感的な手足の指の
先細《さきぼそ》な所に利点を見せていた。むっくりと牛乳色の皮膚に包まれた地蔵肩《....
「道草」より 著者:夏目漱石
ま》く運転すると月に三、四十円の利子になるから、それを二人の小遣にして、これから
先細く長く遣って行くつもりだって、御姉《おあね》えさんがそう仰《おっし》ゃいまし....
「坑夫の子」より 著者:葉山嘉樹
のだった。 「駄目だよ。あのインダラ鍛冶屋は。見ろよ、三尺鑿よりゃ六尺鑿の方が、
先細と来てやがら」 小林は、鑿の事だと思って、そんな返答をした。 「チョッ!」....
「塩花」より 著者:豊島与志雄
線のなかで、指先の爪が薄桃色の貝殻のように光った。殆んど関節の存在をも示さずに、
先細りにすんなりと伸びた指の先に、その可愛いい貝殻の爪がはめこまれていた。光線の....
「首頂戴」より 著者:国枝史郎
しょう、妾は怖くはございません」 乞食、刀を見詰めている。 「鍛えは柾目、忠の
先細く、鋩子詰まって錵おだやか、少し尖った乱れの先、切れそうだな、切れてくれなく....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
が粋で渋く、次のようなものだったということである。 額は三分ほど抜き上げ、刷毛
先細い本多髷、羽織は長く、紐は黒竹打ち、小袖は無垢で袖口は細い、ゆきも長く紋は細....