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「光一〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

光一の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
武蔵野」より 著者:国木田独歩
、夕暮に独り風吹く野に立てば、天外の富士近く、国境をめぐる連山地平線上に黒し。星光一点、暮色ようやく到り、林影ようやく遠し」 同十八日――「月を蹈《ふ》んで散歩....
酒中日記」より 著者:国木田独歩
ここ》に人あることを気がつかぬらしい。お光が居れば母もと覗《うか》がったが女はお光一人、男は二人。 「ねえ最早《もう》帰りましょうよ、母上《おっか》さんが待って....
籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
そばから口を添えて、何分これが店じゅうの者にも知れ渡ってしまったのであるから、お光一人のためにこの掟を破ると他の者の取締まりが付かない。依怙贔屓《えこひいき》を....
特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
ろ、午前十一時ごろ、余は、未知なる二人の紳士の来訪を受けたり。金巻七平氏及び後頭光一氏なり。 余は、心を静めて、両氏を引見した。両氏の用件は、意外にも、先日公....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
に葉子と顔を見合わした。やがて自動車を呼んで、そこを出てしまった。 「小夜子さん光一でなきゃ納まらないんだ。」 葉子は車のなかで言った。 ある夜も小夜子はひ....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
がきこえた。 「お早う」とチビ公はふりかえっていった、声をかけたのは昔の学友|柳光一という少年であった、柳は黒い制服をきちんと着て肩に草色の雑嚢をかけ、手に長く....
菎蒻本」より 著者:泉鏡花
思うがままよ、鬼だか蛇だか知らない男と一つ処……せめて、神仏の前で輝いた、あの、光一ツ暗に無うては恐怖くて死んでしまうのですもの。もし、気になったら、貴方ばかり....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
い、決して申訳はいたしません。」 といと潔よく言放てる、両の瞳の曇は晴れつ。旭光一射霜を払いて、水仙たちまち凜とせり。 病者は心地|好げに頷きぬ。 「可し、....
黒百合」より 著者:泉鏡花
え、顔を斜にして差覗いて猶予った。 「滝さん、暗いじゃあないか。」 途端に紫の光一点、※と響いて、早附木を摺った。洞の中は広く、滝太郎はかえって寛いで立ってい....
原爆詩集」より 著者:峠三吉
の原爆は 緻密な計画とあくない野望の意志によって 東洋の列島、日本民族の上に 閃光一閃投下され のたうち消えた四十万の犠牲者の一人として 君は殺された、 殺され....
影のない犯人」より 著者:坂口安吾
人を愛するな」 聞き手が両先生だけならよかったのだが、その席に前山一作氏の長男光一というヤクザな青年がいたのである。光一は花子さんの子供ではない。花子さんは後....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
庄宿の手前に御堂坂と申す所より榎木戸村から八|丁川岸、それより五|料と申す所に日光一の関所がございます。当今馬車道になりましたが、其の頃は女は手形がなければ通ら....
地上」より 著者:島田清次郎
本から自分の生活を反省することのなかった自分である。彼は幼い頃に父を亡い、母のお光一人に育てられ、自分の世界を意識するようになった頃は、彼は「貧しい母子」の自分....
少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
に海蛇は次郎をはなした。同時にかれの手は早くもポケットの懐剣にかかるやいなや、怪光一せん、するどくホーベスの横腹をさした。ホーベスは、びょうぶをたおしたように、....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
、一輪の秋月北天に懸かる。詩思おのずから動く。 雨過秋宵露気寒、家書不、飽見北天光一団。 (雨一過して秋の宵に露の気配も寒々しく、家からの手紙もとだえて思いはみ....