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克復
「克復〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
克復の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
《がしたてまつりそろ》回顧すれば日露の戦役は連戦連勝の勢《いきおい》に乗じて平和
克復を告げ吾忠勇義烈なる将士は今や過半万歳声|裡《り》に凱歌を奏し国民の歓喜何も....
「ナポレオンと田虫」より 著者:横光利一
国民の飽満とを指摘してナポレオンに詰め寄った。だが、ナポレオンはヨーロッパの平和
克復の使命を楯にとって応じなかった。デクレスは最後に席を蹴って立ち上ると、慰撫す....
「道標」より 著者:宮本百合子
伸子が痛感したのは、世界大戦について最も厳粛な感想をもっているのは、必ずしも平和
克復という舞台の上でいそがしくしゃべっている人々ではないということだった。夫や愛....
「政治と作家の現実」より 著者:宮本百合子
一 深大な犠牲をはらって西欧におけるファシズムを粉砕したソヴェト同盟では、平和が
克復するとすぐ、物質と精神の全面に精力的な再建がはじまった模様である。たとえば、....
「「女らしさ」とは何か」より 著者:与謝野晶子
戦場で用いられた弾丸の九分までを女子の手で製造するような空前の活動を示して、平和
克復の日に軍需大臣が議会において女子に対する感謝演説を試みた中に、「英国が勝利を....
「倫敦の一夜」より 著者:岡本綺堂
私は思った。 宿へ帰ると、晩餐のテーブルに珍しく日本酒が出ている。いよいよ平和
克復の祝意を表するのだと云って、ふだんは無口の主婦も今夜は流石ににこにこしている....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
たろう。そして時々訪ねてくる歌の師匠の老人をも嫌っていた。 その老人があの今井
克復翁である。大阪で、大塩平八郎の騒動のあったとき、惣年寄として火消人足を引きつ....
「土から手が」より 著者:牧逸馬
Inez Elizabeth Reed といって、赤十字の看護婦である。 平和
克復の直後だ。世界大戦の昂奮は、まだ真っ赤な余燼として燃え残っている。燃え盛って....
「草紅葉」より 著者:永井荷風
った。しかしこの時代も今はまた忽《たちま》ちにしてむかしとなったのである。平和の
克復したこの後の時代にジャズ模倣の名手として迎えらるべき芸人の花形は朱塗《しゅぬ....
「回顧と展望」より 著者:高木貞治
い.恰もその際,学術界の全面的交通杜絶の為に,聊か出鼻を挫かれた感はあるが,平和
克復の後,蓋を開けて見た時,日本数学が花々しい寄与を提供するであろうことを,予は....
「それから」より 著者:夏目漱石
を段々奪いにかかる。露西亜《ロシア》と戦争の最中こそ、閉塞隊は大事だろうが、平和
克復の暁には、百の広瀬中佐も全くの凡人に過ぎない。世間は隣人に対して現金である如....