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児
「児〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
児の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
失敗を天にかずける――天こそいい迷惑です。それも烏江《うこう》を渡って、江東の健
児を糾合《きゅうごう》して、再び中原《ちゅうげん》の鹿を争った後でなら、仕方がな....
「河童」より 著者:芥川竜之介
いう観念と全然標準を異《こと》にしているのでしょう。僕はある時医者のチャックと産
児制限の話をしていました。するとチャックは大口をあいて、鼻目金《はなめがね》の落....
「彼」より 著者:芥川竜之介
勤《つと》めに行った留守《るす》だったと見え、造作《ぞうさく》の悪い家の中には赤
児《あかご》に乳房《ちぶさ》を含ませた細君、――彼の妹のほかに人かげはなかった。....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
水柱《みずばしら》を揚げながら、「定遠《ていえん》」の沈没する所もあった。敵の赤
児を抱《だ》いた樋口大尉《ひぐちたいい》が、突撃を指揮する所もあった。大勢の客は....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
田《あおた》の間《あいだ》を歩いて行った。するとたちまち道ばたに農夫の子らしい童
児が一人、円《まる》い石を枕にしたまま、すやすや寝ているのを発見した。加藤清正は....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
勿論もう震災の頃には大勢《おおぜい》の子もちになっているのですよ。ええと、――年
児《としご》に双
児《ふたご》を生んだものですから、四人の子もちになっているのです....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
風に吹かれている。もっとも窓の外は何も見えない。事務室のまん中の大机には白い大掛
児《タアクワル》を着た支那人《シナじん》が二人、差し向かいに帳簿を検《し》らべて....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
《にほんばし》の方へ歩いて行った。
露柴は生《き》っ粋《すい》の江戸《えど》っ
児《こ》だった。曾祖父《そうそふ》は蜀山《しょくさん》や文晁《ぶんちょう》と交遊....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
になった。蛇笏君の書は予想したように如何にも俊爽の風を帯びている。成程これでは小
児などに「いやに傲慢な男です」と悪口を云われることもあるかも知れない。僕は蛇笏君....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
江口は決して所謂快男
児ではない。もっと複雑な、もっと陰影に富んだ性格の所有者だ。愛憎の動き方なぞも、....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
僕の知れる江戸っ
児中、文壇に縁あるものを尋ぬれば第一に後藤末雄君、第二に辻潤君、第三に久保田万太....
「初雪」より 著者:秋田滋
好いんだからね。お前だって、もっと丈夫になれるのさ。こんな片田舎のことだ、巴里ッ
児の真似は出来るもんでもない、私たちは燠でまア辛抱しなけれアなるまいよ。それにも....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
んとする者が、オメオメと猿が手を持つ蟻が臑を持つの風船に乗って旅しつつ廻るのと、
児戯に類する事を学ばんや。東京に出でばかかる事はあるまじ。龍は深淵にあらねば潜れ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ルス・ミュースに住んでいて、学校通いをしていた子供なのだ。通りがかりの人で、この
児に気づいた者は無論たくさんあったであろうが、しかし誰れ一人として、この
児が成人....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
か!」 と太郎右衛門は叫びました。今三人の前に生れてから三月ばかり経った一人の赤
児が、美しい布に包まれて捨てられているのでした。伊作の話では、伊作の最初に見付け....