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「児孫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

児孫の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幻影の盾」より 著者:夏目漱石
方に赤衣《せきい》の美人あるべし。その歌のこの盾の面《おもて》に触るるとき、汝の児孫盾を抱《いだ》いて抃舞《べんぶ》するものあらんと。……」汝の児孫とはわが事で....
島原の乱」より 著者:菊池寛
しめた。 城外に在った勝成は、 「大阪の役に児子の功を樹てた事があったが、今日児孫の先登を見る」と云って涙を流して喜んだ。 細川越中守忠利は、地白、上に紺の....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ゝ、南方|背振、雷山、浮岳の諸名山と雲烟を連ねたり。万頃の豊田|眼路はるかにして児孫万代を養ふに足る可く、室見川の清流又杯を泛ぶるに堪へたり。衵浜、小戸の旧蹟、....
惜別」より 著者:太宰治
るは二重にかさなり三重にたたみて、左にわかれ、右に連る。負えるあり、抱けるあり、児孫を愛するが如し。松のみどり濃やかに、枝葉汐風に吹きたわめて、屈曲おのずからた....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
タマモノヲ受ク、使君《しくん》ヲ説カント欲シテ先ズ涙下《なんだくだ》ル、ナオ恐ル児孫ノ使君ヲ忘ルルヲ、男ヲ生メバ多ク陽ヲ以テ字《あざな》トナス……道州の民は今に....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
《ちょうせき》主人の言行を厳重正格にして、家人を視《み》ること他人の如くし、妻妾児孫をして己れに事《つか》うること奴隷の主君におけるが如くならしめ、あたかも一家....
西瓜」より 著者:永井荷風
るような事があったとしたら、わたくしはどんな心持になるであろう。わたくしは老後に児孫《じそん》のない事を以て、しみじみつくづく多幸であると思わなければならない。....
三国志」より 著者:吉川英治
稽の太守|王朗は、その日、城門をひらいて、自身、戦塵のうちを馳けまわり、 「黄口児孫策、わが前に出でよ」と、呼ばわった。 「孫策は、これにあり」 と声に応じて....