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入社
「入社〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
入社の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大島が出来る話」より 著者:菊池寛
たのである。彼が学生時代から、ズーッと補助を受けて居る、近藤氏の世話で××会社に
入社した当初は、夫《それ》が不快になるまで、自分の服装の見すぼらしさを感じたので....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
「やあ」と、声を掛けられた。筆記試験の時壇上で妙な演説をやった男だった。 「君、
入社したんですか」 「はあ」 「今日は用事ないんでしょう?」 「はあ」 「あった....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
うのである。 たとえ押し切って退社はしても協定加入の残り三社のいずれに対しても
入社の希望を持つことができないのだから遊んで食うだけの資産でもないかぎり結局退社....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
る文人の位置すら極めて軽いもので、紅葉の如き既に相当の名を成してから読売新聞社に
入社したのであるが、猶お決して重く待遇されたのでは無かった。シカモ文人として生活....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
田君は――愛鶴軒は歿したり――と新聞に書いてくれた。)その後、中西君も『読売』に
入社し、西鶴の口調で盛んに小説を書いた。その前、饗庭篁村氏がさかんに八文字屋で書....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
はそんな気持を抱いたまま会社へ出ていた。分家氏にも既に毛頭の興味なく、他に新しく
入社した若い子達に何ら心動かされなかった。私は唯、命ぜられたことをやるだけであっ....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
ろが甚だ奇妙なことが起ってしまった。 ★ そのころ私の社に
入社してきた婦人記者があった。陸軍大将の娘で、陸軍大尉と結婚して子供も一人ある二....
「母の上京」より 著者:坂口安吾
これが病みつきであつた。 その会社では彼は高い地位ではなかつた。元々徴用逃れに
入社した特殊会社であつたが、年齢が年齢だから、
入社の浅い割には然るべき地位であつ....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
も、書房の方でいるんですがね」 と、彼はもう、正宗菊松の返答もきかないうちに、
入社したものと決めたらしく、名刺を一枚わたした。高級美談雑誌「寝室」編輯長、白河....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
上京中の日程をくみ、雑用をたすのである。 しかし、長平の口添えで、姪の記代子が
入社してからは、上京中の長平のうしろに、男女二名のカバン持ちが、影のように添うこ....
「光は影を」より 著者:岸田国士
が違つて来る、と思つた。 百瀬しのぶが京野等志の計らいで彼の工場へ事務員として
入社してから、もうかれこれ一と月たつた。宿の方も、彼が口を利いて、工場から近い熊....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ばならない。 榎本君はその年の秋からひとまず歌舞伎座を退いて、『やまと新聞』に
入社することになったので、築地の家を去って他に転宿した。これまでは桜痴居士が多忙....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
訊きもしないのに何故こんな内幕咄をするのか解らなかったが、一と月ばかり経って公然
入社の交渉を受けた時初めて思い当った。この交渉は相互の事情でそれぎりとなったが、....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
的記者|気質から月給なぞは問題としないで天下の木鐸の天職を楽んでいた。が、新たに
入社するものはこの伝統の社風に同感するものでも、また必ずしも沼南の人物に推服する....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
十七年の春、日露戦争が初まると間もなく三月の初め内藤湖南の紹介で大阪朝日新聞社に
入社し、東京出張員として東露及び満州に関する調査と、露国新聞の最近情報の翻訳とを....