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「入選〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

入選の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
リイズ」より 著者:太宰治
。おそらくは未だ、一枚の画も、売れた事は無かろうし、また、展覧会にさえ、いちども入選した事は無いようである。それでも杉野君は、のんきである。そんな事は、ちっとも....
霜凍る宵」より 著者:近松秋江
展に出品する絵などを描いていた。仲間の中でも彼がひとり落伍者でついに一度も文展に入選しなかったが、お園は昼間体のあいている時間を都合し始終そこへ遊びに行っていた....
鷭狩」より 著者:泉鏡花
は知っているか。」「ええこの辺でも評判でございます。」――その上野の美術展覧会に入選した。 構図というのが、湖畔の霜の鷭なのである。―― 「鷭は一生を通じての....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
ても、それは気合いが許さないであろう。また反対に気合いの抜けた絵を何かの都合から入選させようと一人があせっても、それは駄目なのだ、他の何人かはそんな気合いを認め....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
が衰弱して行く情けなさは如何ともする事が出来ないのである。そしてただ、ちょっと、入選さえ毎年つづけていればそれで知友と親族へ申訳が立つという位の安値な慾望までが....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
位いが衰弱して行く情けなさは如何ともする事が出来ないのである。そしてただ、一寸、入選さえ毎年つづけていれば、それで校長と親族へ申訳が立つと云う位いの、安価な慾望....
フランダースの犬」より 著者:菊池寛
ばれて、その月の二十四日に結果が発表されることになっていました。で、もしうまく、入選すれば、クリスマスには二重のよろこびを持てるわけでした。身を切るような寒風の....
久坂葉子の誕生と死亡」より 著者:久坂葉子
私は、あわてふためいた。だが一週間後、選外の発表を新聞でみた。何故かほっとした。入選出来るものではないと思っていたのだ。それに、私は、今でもそうであるが、「ドミ....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
審査風景を見たい、という一事であった。どんな理論を述べあって、これらの謎々の絵を入選させたり、落選させたりするか。イヤ、そこは教祖ぞろいのことであるから、黙々と....
『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
いうようなことが書いてあったように思う。これを読んで、よし大いに勉強してこの次は入選するぞと興奮したことであった。後年「無線と実験」で乞われるままに、これを誌上....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
名も宿所も皆朱なのです。 こんなにして常磐会へ出して下すっても、拙いのですから入選しません。曙町の住いの向いに箕作元八氏が住んでいられ、その夫人光子さんも小出....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
望し、二十一歳の時出京し、私の門人となり成績良く卒業後独立し、再三帝展出品して皆入選す、その他種々の会にて入賞を得、現在私の助手として本郷区神明町の自宅から通勤....
絹と紙の話と師弟の間柄の話」より 著者:上村松園
てあまりに功利的に過ぎるというものです。社会的に名を成すために便宜だとか、帝展に入選するために都合がいいとか、まるでそういう道具に師匠をつかってる人があると言っ....
最初の出品画」より 著者:上村松園
許に残っている。 表装してくれた京都の芝田堂の主人、芝田浅次郎さんが自分の絵が入選でもしたように悦んで、早速お祝いに来てくれたことも憶い出となっている。 東....
わが母を語る」より 著者:上村松園
大いにやれ」と大した変りようでした。次には、パリに出す、セントルイスの展覧会には入選するというようになり、銅牌やら銀牌やら、海の向うから送ってきました。日本の国....