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入院
「入院〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
入院の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
いた自分は「多加志が?」と好《い》い加減に問い返した。「多加ちゃんが悪いんだよ。
入院させなければならないんだとさ」自分は床《とこ》の上に起き直った。きのうのきょ....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ですから、――しかしともかくも現在は、腹膜炎に違いありませんな。」
「じゃすぐに
入院でも、させて見ちゃいかがでしょう?」
慎太郎は険《けわ》しい顔をしたまま、....
「或る女」より 著者:有島武郎
た。倉地は疑いもなく自分の病気に愛想を尽かすだろう。たといそんな事はないとしても
入院の期間に倉地の肉の要求が倉地を思わぬほうに連れて行かないとはだれが保証できよ....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
。そして四つと三つと二つとになるお前たちを残して、十月末の淋しい秋の日に、母上は
入院せねばならぬ体となってしまった。
私は日中の仕事を終ると飛んで家に帰った。....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
もしたんです、薬も飲ませました。名高い医学士でお在なさるから一ツ河野さんの病院へ
入院してはどうか、余所ながらお道さんのお顔を見られようから、と云いましたが、もっ....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
うと、僕は身の毛が逆立ったのである。井上眼科病院で診察してもらったら、一、二箇月
入院して見なければ、直るか直らないかを判定しにくいと言ったとか。 かの女は黒い....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
五日、そして知り合いになったわけだが、サボ島沖の海戦にて重傷、帰朝して軍医学校に
入院、それからなおって又出陣。それから終戦となり、幸いに一命は全うしたので、東京....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
かり、あとを留めたのであると聞く。 ――前略、当寺檀那、孫八どのより申上げ候。
入院中流産なされ候御婦人は、いまは大方に快癒、鬱散のそとあるきも出来候との事、御....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
当に、例の仰反った時は、薬を嗅がせて正気づかせる外はないのです。 ざっと一月半
入院したが、病勢は日に日に募る。しかも力が強くなって、伸しかかって胸を圧える看護....
「誓之巻」より 著者:泉鏡花
もの、ひどいねえ、私ゃお医者様が、口惜くッてなりません。 だって、はじめッから
入院さしたッて、どうしたッて、いけないッて見離しているんですもの。今ン処じゃただ....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
よ。 病室の主客が、かく亡き俤に対するごとき、言語、仕打を見ても知れよう。その
入院した時、既に釣台で舁がれて来た、患者の、危篤である事はいうまでもない。 「実....
「死体室」より 著者:岩村透
私は今度|躯に腫物が出来たので、これは是非共、
入院して切開をしなければ、いけないと云うから、致方なく、京都の某病院へ入りました....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
国辺の新聞記者となったのも沼南の口入なら、最後に脚気か何かの病気でドコかの病院に
入院して終に死んでしまった病院費用から死後の始末まで万端皆沼南が世話をしてやった....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
病みつきとなって終に再び枕が上らなくなってしまった。その果がとうとう露人の病院に
入院して肺結核という診断を受け、暫らくオデッサあたりに転地するかさなくば断然帰朝....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
後、再び着手しようとすると今度は猛烈な中耳炎に冒されて約半歳の間、陸軍軍医学校に
入院し、遂に目的を達せずして終ったのであった。その後もこの研究、特に執筆を始める....