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全うする
「全うする〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
全うするの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
され、激情と憎念とに充ちたままで、幽界生活に突入するほど危険なことはない。天寿を
全うすることは、大自然の原則である。玉の緒は、決して人力を以て断ち切ってはならな....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
よく注意せねばならぬ。「統制」はどこまでもフランス革命等によつて獲得された自由を
全うするために、お互の我ままをせぬということをその根本精神とするものである。統制....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
変じて、世間の習慣を構造し、社会の礼節を支配し、そのほか国家の秩序を保ち、独立を
全うするに欠くべからざる諸元素中に加わりて相離れざるものなり。これ、宗教のその国....
「迷信解」より 著者:井上円了
扇ぎおるは、必ずわれわれの上に魔術を施すに相違なかるべし、よろしく早く去りて身を
全うするにしかずと思い、一物を猟せずしてむなしく家に帰りたり。そのことたちまち伝....
「火星兵団」より 著者:海野十三
星との衝突は、もはやさけることが出来ない今日、我々人類は、どうしてその後の生命を
全うすることが出来るか。それは誰もの、ぜひ知りたいところであった。
卿の放送は....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
道の神髄だ、というのだった。 僕はその話にすっかり感服した。そして僕の武士道を
全うするためには、僕自身の死処をあらかじめ選んで置かなければならないと決心した。....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
捕えられたる以上は、もがいても、あせっても、泣いても、叫んでも、熊としての天分を
全うする能わざるべしと、本人の小熊は知らざるべきが、人から見れば憐れ也。人とても....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
った。城中の人と寺中の僧と、死んだ者の数はかの神の告げに符合していた。講師も身を
全うすることが出来なかった。 乞食の茶 都の石氏という家では茶肆を開いて....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
らに可愛かった。自分の命よりもいとおしかった。第一に娘を救い、あわせて自分の身を
全うするには、飽きも飽かれもしない夫の家を去るよりほかにないと思った。 それで....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
るべき山なり。穂高は実にアルプスの王なりとしみじみ感ぜり、神の力に縋らずして命を
全うすることを得ざるなり、有難く感謝せり。それより道を下る、森林道にてなかなかよ....
「二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
となるほどに、国軍は為すべき任務を欠いでいるのであろうか。若しその任務たる国防を
全うするをえない事情にあるならば、真摯にその旨を訴えるべき他の適当の方法がある筈....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
って帰ってしまいました。けれども私はこの二人の下僕を追い払わなくてはチベット行を
全うすることができぬと案じて居る矢先に、いろいろ話を聞きますとこれから北のロー州....
「山崎合戦」より 著者:菊池寛
首鼠両端の態度を嘲笑されているが、しかし当時は明智の無二の親友でありながら、家を
全うすることが出来たのは、松倉、島両家老の処置宜しきを得たためであると云われてい....
「乱世」より 著者:菊池寛
危険を冒すよりも、今日の場合は、一日も早く朝廷に謝罪恭順して、桑名松平家の社稷を
全うすることが、何より大切である。それには、当家には先代の御子の万之助様がある。....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
の責任が俺にある。つまらない連中に関係って、もしものことがあろうものなら、使命を
全うすることが出来ぬ。……そうだ、あいつらをマイてやろう」 そこで鉄之進は足を....