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「全権〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

全権の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
民の生活を知らなければならぬ。東禅寺に浪士の襲撃を受けた英吉利《イギリス》の特命全権公使サア・ルサアフォオド・オルコックは我我日本人の音楽にも騒音を感ずる許《ば....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
れは無論、表面だけのことであった。東京と、華府との二ヶ所では、政府当局と相手国の全権大使とが、頻繁に往復した。外交文書には、次第に薄気味のわるい言葉が織りこまれ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
た。 九月二日 ◯本日午前九時十五分、東京湾上の米戦艦ミズーリ甲板上にて、わが全権重光参謀総長は、連合軍総司令官マッカーサー元帥らの前に進みて、降伏調印を終る....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
これは江戸城明け渡しの因縁に依って、それを逆に行こうと云うわけであったが、勝が「全権を余に委任する上は、西郷の意を容れなければいけない。それでよろしいか」と云う....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
を待っていた岩倉|具視の入洛までが許されたことを知った。先帝の左右に侍して朝廷の全権を掌握していた堂上の人たちは次第にその地位を退き、朝廷における中心の勢力も移....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
書記官をしたがえ、いずれも礼服着用で、その二階の広間に集まりつつあった。英国特派全権公使兼総領事パアクス、仏国全権公使ロセス、伊国特派全権公使トゥール、普国代理....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
旧名古屋藩士、田中|不二麿が消息を伝えるころである。過ぐる四年の十一月十日、特命全権の重大な任務を帯びて日本を出発した岩倉大使の一行がどんな土産をもたらして欧米....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
もって、キンギン国にとっては、最も深い意義を持つこのアカグマ国イネ州|駐剳の特命全権大使として、首都オハン市にとどまっているのであった。 「ああ大総督閣下。今日....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
大将は、すっくと席から立ち上った。 「わが極東赤旗戦線軍を代表して、本官は今英国全権リット提督閣下に回答するの光栄を有するものです。わが軍は、ここに貴提案を受諾....
日映の思い出」より 著者:坂口安吾
才能のレベル以上のものを受容れる能力、創造的な開放力をもっていない。 U氏には全権があるのだから、押しきれば押しきる力はある筈なのだが、押して我が信ずるところ....
取舵」より 著者:泉鏡花
る活大権現は何者ぞ。渠はその壮時において加賀の銭屋内閣が海軍の雄将として、北海の全権を掌握したりし磁石の又五郎なりけり。....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
て、フランスオーストリア両軍とも市内に入れさせなかった。 それから、ロンドンへ全権公使として行くことになったが、英国王が承知しない。結局辞職してロンドンへ来た....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
るに過ぎざりしは、その要求の個条を見るも明白にして、その後タオンセント・ハリスが全権を帯びて来るに及び、始めて通商条約を結び、次で英露仏等の諸国も来りて新条約の....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
功し、そしてこのチベットを踏台にしてヒマラヤ山上から英領インドに臨んで、インドの全権を掌握してしまうだけの土台は確かに出来たかというに、今日はそれだけの見込はな....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
に至りしは、欧米各国が資本を投じて、天賦の富源を開鑿せるによる。しかして、商業の全権はドイツ人に占有せられんとする勢いなるも、婦人の衣服や万般の装飾品はフランス....