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「全機〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

全機の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
はいえ、これはなんら謂《いわ》れのあるところではなかった。なぜなら、この事務局の全機構を形成している十人ばかりの官吏は、それでなくてさえいい加減|怖気《おぞけ》....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
複雑な動作をしたと見えるね。」 そこへドヤドヤ靴音がして、外事課員まで網羅した全機能を率いて、捜査局長|熊城卓吉が肥躯を現わした。法水は頓狂な声をあげて、 「....
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
くて出る涙でも、あれが出ないと、何かしらひどくいけない悪効果がわれわれのからだの全機構のどこかに現われる恐れがある、それをあのように涙をこぼすことによって救助し....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
明瞭に、日本の自然、日本人の自然観、あるいは日本の自然と人とを引きくるめた一つの全機的な有機体の諸現象を要約し、またそれを支配する諸方則を記録したと見られるもの....
俳句の精神」より 著者:寺田寅彦
う言わば物質科学的の態度をとる代わりに、人間と自然とをいっしょにしてそれを一つの全機的な有機体と見ようとする傾向を多分にもっているように見える。少し言葉を変えて....
怪塔王」より 著者:海野十三
した。そしてすぐさま爆撃をするように頼んだのでありました。 「承知しました。すぐ全機で急行いたします」 「頼みましたよ」 それからものの十分とたたないうちに、....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
、陽なたくさいほうれん草のスープだよ」 「うわーッ」 氷山 アーク号は、全機関に、せい一杯の重油をたたきこんで、全力をあげて吹雪の中を極地へ近づこうと、....
国立国会図書館について」より 著者:中井正一
、横の連絡を図り、いかなる職員もお互いに完全に各機関を利用できるようにして、その全機能を発揮せしめるようにしなければならないのである。そして、また一般国民に対し....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
待望の対局がオジャンになるとその時になってようやく気がついた。 そこで新聞社の全機能をあげてジコーサマの行方を追いはじめたが、我々の食事中にも往復している刻々....
魔都」より 著者:久生十蘭
いとはいい兼ねる。然し強いてこの事件の真相を摘発しようとすれば、真名古は警視庁の全機構を向うに廻して戦うほかはないのだが、真名古にそれだけの決心があるであろうか....
機構への挑戦」より 著者:中井正一
の姿を現わしているのである。もはや、固定した場所を図書館というのではなくて、省の全機構を流れている研究及び調査の流れ作業全体が一つの図書館という機構となっている....
アリゾナの女虎」より 著者:牧逸馬
らしく思われる」 捜査課員の意見は、この点に一致したのだった。 今や捜査は、全機構を挙げて、車輪のように廻わり始めた。フォニックス市のS・P会社へ宛てて、チ....
国会図書館の窓から」より 著者:中井正一
に投じ去ることのもつ命の味は、また世代の一つの戦慄である。 自我を没し去って、全機露呈するときに横溢する働きの中の静寂は、ある意味において快いものがある。もち....
青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
ものであると彼は云った。 一日に二つの殺人事件が続発したのに捜査課では狼狽し、全機関を総動員して犯人逮捕に努力したが、初子以外には一人の容疑者も挙らなかった。....
日本の頭脳調べ」より 著者:戸坂潤
地は仏教で上ぬりは西田哲学である。その中間にマッハ主義や機械論やの批判が這入る。全機性という全体原理が生命現象の本質をなす、というもので、要点はホールデンの思想....