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全滅
「全滅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
全滅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
る。それぞれの用意も想像以外の水でことごとく無駄に帰したのである。 自分はこの
全滅的荒廃の跡を見て何ら悔恨の念も無く不思議と平然たるものであった。自分の家とい....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
れたのは、それから五分と経たない後だった。愛宕山高射砲隊は、ここに一兵も余さず、
全滅を遂げてしまった。 放送局の守備隊も、それよりずっと前に、同じような悲惨な....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
六日暁へかけての夜間爆撃で、蒲田、荏原、品川、大森をやられ、大小の工場がほとんど
全滅したとのことだ。なおこのとき川崎もかなりの被害があった。 ◯蒲田の工場は当然....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
洋物部の損害は?』と丁度居合わした半分真黒けな顔をした洋物部の主任に訊くと、 『
全滅です、』と淋しげに笑った。 爰を通って新築の裏口から賄い場へ抜けると、其先....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
しい、いまやテッド博士以下を赤い火焔と化せしめ、『宇宙の女王』号の救援隊をここに
全滅せしめてやろうと、かれは覆面の間から、ぎょろつく目玉をむきだし、相手をにらん....
「海底都市」より 著者:海野十三
る。 海底において、人類ヤマ族と、その下層《かそう》にすむ魚人トロ族が、双方の
全滅をかけた大戦闘を始めなくてはならないのだ。そのふしぎなすさまじい海底戦闘は、....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
、君の負傷するまでには、たびたび戦ったのか、ね?」 「いや、僕の隊は最初の戦争に
全滅してしもたんや。――さて、これからが話の本文に這入るのやて――」 「まア、一....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
くの記――特派決死記者アーノルド手記” “不可視戦車鎮圧に出動の第五十八戦車兵団
全滅す。空軍の爆撃も無力。鎮圧の見込全然なし” “怪犯人の容疑者たるルス嬢とベラ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
結果、せっかく新田先生が、博士の力を利用して、モロー彗星衝突によるわが地球人類の
全滅を、何とかして食いとめたいと努力をしていることが、一切だめになる。
先生は....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
帝国空軍の強いことが始めてわかった。米国の太平洋爆撃隊は愚か、来襲した敵の空軍は
全滅だ。あっちの主力艦はわが潜水艦に悉く撃沈されてしまうし、本国まで逃げてかえっ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
ばらくは口もきけなかった。 ああ、ついにS国の日本空襲部隊は、わが防衛軍のため
全滅されてしまったのだ。 しかも、空襲の損害は意外に小さいものだという。これを....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ございました。それはめったにない位の大きな時化で、一|時は三浦三崎一|帯の人家が
全滅しそうに思われたそうでございます。 すると、その頃、諸磯の、或る漁師の妻で....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
に早稲田大学の図書館に遺存してこの文豪の悲痛な消息を物語っておる。扇谷定正が水軍
全滅し僅かに身を以て遁れてもなお陸上で追い詰められ、漸く助友に助けられて河鯉へ落....
「花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
よりも、自由奔放に、自分の思ったところへ駒を飛ばし、王が取られようが、味方の軍が
全滅しようが、何ら頓着なしに駒を戦わし、一局に朝から晩まで費やし、自由の作戦で敵....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
像される。 浅草は今では活動写真館が軒を並べてイルミネーションを輝かし、地震で
全滅しても忽ち復興し、十二階が崩壊しても階下に巣喰った白首は依然隠顕出没して災後....