全癒[語句情報] »
全癒
「全癒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
全癒の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「明暗」より 著者:夏目漱石
す」
「心細いですな」
「なに十中八九は癒るにきまってます」
「じゃ本当の意味で
全癒というと、まだなかなか時間がかかるんですね」
「早くて三週間遅くて四週間です....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
巻という奴で、そこいらを一ツゆすぶった。 東京会館は腰を抜かした。 丸ビルは
全癒三ヶ年の重傷を受けた。そのほかのも、腰から向う脛《ずね》のあたりに半死半生の....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
男が思える所は、これなりき。 この朝軍医が例のごとく来たり診して、傷のいよいよ
全癒に向かうに満足を表して去りし後、一封の書は東京なる母より届きぬ。書中には田崎....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
知らないものばかりを選んで書いた。あんまり書き続けているうちに、諸君の神経衰弱が
全癒り過ぎては却って有害だからこの辺で大略する。 次は現代に於ける快人中の快人....
「旅愁」より 著者:横光利一
以上に、妹の幸子の縁談に意を向けて貰いたく思うこのごろで、それとなく幸子の病いの
全癒を報らせる方に話の傾きがちになるのには、叔父も不興げな様子だった。
「潮どき....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
身は甚だ好きだったが、医者が頑癬《たむし》の異態だろうとて薬を傅《つ》けても今に
全癒せぬが、香液は三年切りで出でやんだ。人畜の体より出て、塗香に合すべき見込みあ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
に言いだすのも恥ずかしいことであると思召されて沈黙しておいでになった。 姫宮が
全癒あそばしたので僧都も山の寺へ帰ることになった。小野の家へ寄ってみると、尼君は....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
介抱の第一主要なる部分となったろうかと思われました。
チベットでは病人の
全癒を謀るには医薬がおもなる部分でない。最も主要なる部分すなわち病人に対し最も有....
「澪標」より 著者:外村繁
ようとした気持も思い合わされた。 私は二十八日間入院し、年末、退院する。しかし
全癒したから退院するのでないこと、人体に放射線を照射し得る限界に達したからである....