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「全豹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

全豹の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
善の研究」より 著者:西田幾多郎
道徳法の一般性を明にし、義務を厳粛ならしめんとするは可なれども、これを以て道徳の全豹《ぜんぴょう》を説き得たるものとなすことはできぬ。論者のいうように、我々の行....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
な点でなるべくこの先駆者と違った特色をもつようにして、そうして両々相扶けて原著の全豹を伝え得るようにしたいと思って、そういう意識をもってこの仕事に取りかかった。....
近時政論考」より 著者:陸羯南
れどもこの論派は経済論派に比すれば反りて熱心を欠き、いまだ世人に対してその主義の全豹を示したることあらず、思うに英国風の法学者はまったく政界と相隔離し、政論派と....
花吹雪」より 著者:太宰治
、手土産に与えんとするを、この主人の固辞して曰く、野菜ならばもらってもよい。以て全豹を推すべし。かの剣聖が武具の他の一切の道具をしりぞけし一すじの精進の心と似て....
光と風と夢」より 著者:中島敦
〇弗 サモア王ラウペパの俸給………………………九五弗 一斑《いっぱん》推して全豹《ぜんぴょう》を知るべし。之が新政府下のサモアなのだ。 植民政策に就いて何....
自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
いずれにしても、そういう見地に立ってでなければいくら研究してみてもこれらの問題の全豹は明らかになりそうに思われない。 粉の輪で思い出すのは、蒸発皿である種の塩....
「二銭銅貨」を読む」より 著者:小酒井不木
摩すべき探偵小説家のあることに、自分は限りない喜びを感じたのである。「一班を以て全豹を知る」ということは総ての場合に通用すべき言ではないが、こうして見ると日本に....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
の後《のち》溯《さかのぼ》つてゴンクウルの所論を窺《うかが》へば往々《おうおう》全豹《ぜんぴょう》を見ずして一斑《いっぱん》に拘泥《こうでい》したるの譏《そしり....