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「八つ裂き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

八つ裂きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
錯覚の拷問室」より 著者:佐左木俊郎
の名を申し上げられるでしょうか? どんなに酷《ひど》い目に遭わされたとて、たとえ八つ裂きにして殺されても、それを申し上げられないことはお父さまもご承知くださるこ....
三つの窓」より 著者:芥川竜之介
彼等は一匹の鼠も争わない訣には行かなかった。 「この頃みんなの持って来る鼠は大抵八つ裂きになっているぜ。寄ってたかって引っぱり合うものだから。」 ガンルウムに....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
て、どうにも弁明の仕様が無かった。青砥は烈火の如く怒り、お上をいつわる不届者め、八つ裂きにも致したいところなれども、川に落した九文の銭の行末も気がかりゆえ、まず....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
す。それを知っているのは修験者一人、知って知らないのはお豊一人――修験者は天地が八つ裂きになろうとも自分からこうとは言い出さぬ。いまや竜神村の安否はお豊の口一つ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「あいつ、お喋り坊主はどこへ失《う》せおったかなあ」 取捉《とっつか》まえて八つ裂きにしてやりたいほどの口惜《くや》しがり方です。弁信の方にこそ怨みはあれ、....
ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
て、それに、とても、すばしこくて、獰猛な奴でした。もし私が裸で寝ていたら、きっと八つ裂きにされて食べられたでしょう。 死んだ鼠の尻尾をはかってみると、二ヤード....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
の分を許すがいい、自分の、母親としての無量の苦痛だけを許してやるがいい。しかるに八つ裂きにされたわが子の苦痛は、けっして許す権利を持っていないのだ。たとい、子供....
耳無芳一の話」より 著者:小泉八雲
だ。もしこれまであった事の上に、またも、その云う事を聴いたなら、お前はその人達に八つ裂きにされる事だろう。しかし、いずれにしても早晩、お前は殺される……ところで....
青玉の十字架」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
字架を下さらんか。どうだな? 幸いあたりに人も居らん。わしは貴公を藁人形のように八つ裂きにも出来ますぞ」 少しも変っていないその声や態度は、その話の変化に、か....
雪の宿り」より 著者:神西清
学問の飢えが来る、古えの鏡をたずねる時がかならず来る。あのお文倉だけは、この身は八つ裂きになろうとも守り通さずには措かぬと、わたくしは愈々覚悟をさだめ、水を打っ....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
いてにされないし、憎まれているじゃありませんか。わたしを造ったあんたは、わたしを八つ裂きにして勝ち誇りたいのだ。それをおぼえておきなさい。そして、人間がわたしを....
南国太平記」より 著者:直木三十五
笑を納めて、兵頭を眺めていた。近侍が、悉く、兵頭を睨みつけた。 「爪責めは愚か、八つ裂き、牛裂きに逢おうとも、一旦口外すまいと誓ったことを、破るような――あはは....
熊狩名人」より 著者:佐藤垢石
ともできません。 この巨熊に体当たりを喰えば、ひと堪りもない。私のからだなど、八つ裂きにされてしまいます。私は突嗟の間に、一歩身をかわしました。私に身をかわさ....
憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
に、真面目な事もやってはみるが、もし一朝その怒りにでも遇おうものならば、たちまち八つ裂きに引き裂かれて樹の股にかけられたり、或いは恐ろしい罰に苦しめられたりする....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
花嫁に付いて来たところの悪魔あるいは疫癘というものがある。その悪魔あるいは疫癘を八つ裂きに裂くところのトルマ(秘剣)を自分の右の手で隠して持って居るです。それは....