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「八丁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

八丁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
「今も似よりの話を二つ三つ聞いて来ましたが、中でも可笑《おか》しかったのは、南八丁堀《みなみはっちょうぼり》の湊町《みなとちょう》辺にあった話です。何でも事の....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
政五年の暮は案外にあたたかい日が四、五日つづいた。半七は朝飯を済ませて、それから八丁堀の旦那(同心)方のところへ歳暮にでも廻ろうかと思っていると、妹のお粂《くめ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
か馴れてら、」 もう飲みかけたようなもの言いで、腰障子から首を突込み、 「今度八丁堀の私の内へ遊びに来ておくんなせえ。一番私がね、嚊々左衛門に酒を強請る呼吸と....
海異記」より 著者:泉鏡花
あちらにもこちらにも耳について聞えるだね。」 九 「その時さ、船は八丁艪になったがな、おららが呼ばる声じゃねえだ。 やっぱりおなじ処に、舵につい....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
草双紙を持ち出して来た。半七は手に取ってその下の巻をあけて見ていたが、やがて七、八丁あたりのところを繰り拡げてそっとおじさんに見せた。その※ 絵は武家の奥方らし....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
すから」と、熊蔵は約束して帰った。 あくる朝は七草|粥を祝って、半七は出がけに八丁堀同心の宅へ顔を出すと、世間がこのごろ物騒がしいに就いて火付盗賊改めが一層厳....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
図の鐘を撞くと、半島の南端、鮎川村の忠実なる漁民は、いかなる暴風雨の日でも約二十八丁の山雉の渡しを乗っ切って、必ず救助の船を寄せることになっている。 こう決ま....
一坪館」より 著者:海野十三
そのうち銀座は、えらいいきおいで復興しはじめた。まずその第一|着手として、銀座八丁の表通を、一か所もあき地のないように店をたてならべることになった。 その工....
湯島の境内」より 著者:泉鏡花
割なんか、お世辞にも誉められました。めの字のかみさんが幸い髪結をしていますから、八丁堀へ世話になって、梳手に使ってもらいますわ。 早瀬 すき手にかい。 お蔦 え....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
が、見た目のさしわたしに似ない、帯がたるんだ、ゆるやかな川|添の道は、本宅から約八丁というのである。 宰八が言続いで、 「……(外廻りを流れて来るし、何もハイ....
真鬼偽鬼」より 著者:岡本綺堂
方で、八月から九月にかけて、とかくに曇った日がつづいた。その九月の末である。京橋八丁堀の玉子屋|新道に住む南町奉行所の与力秋山嘉平次が新川の酒問屋の隠居をたずね....
母と娘」より 著者:岡本かの子
場や、其等を取り巻く野鳥野獣を棲息させて猟をする雑木林の中の小路を突き貫けて七・八丁も走りましたわ。● そしたら小高い丘の上に人だかりがして騒いで居るのを見つけ....
勘平の死」より 著者:岡本綺堂
えが、わっしに取っちゃあ仕合せだ。ここで主殺しの科人を引っくくって連れていけば、八丁堀の旦那にもいいみやげが出来るというものだ。(また呶鳴る。)さあ。こいつ等。....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
て飛瀑を成すところ、いずれもよき画題である。長い釣橋を右に見てそれを渡らずに七、八丁もゆくと、黒い黒い杉の森が見える農家の屋根、桑の畑、水車、小流、そこが下湯島....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
方面には絶峭が多い、二、三の場所を除けば、常に左側十数歩の処に沿うて行けばよい。八丁ばかり行くと鞍部、右手には、残雪に近く石垣を周らせる屋根なしの廃屋、此処は、....