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「八角形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

八角形の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
じように置いてあった。岸本が初めて園子と世帯《しょたい》を持った頃からある記念の八角形の古い柱時計も同じ位置に掛って、真鍮《しんちゅう》の振子が同じように動いて....
風知草」より 著者:宮本百合子
ら出獄した仲間の一人がいた。公判廷でみたときよりももっとやせて、一層角のついた正八角形という顔の感じである。ひろ子は、その手を執って挨拶した。さっきの男二人は、....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
けようと力めつつ、まず絵巻物の外側から見まわした。 巻物の軸は美しい緑色の石で八角形に磨いてあるが、あまり美しいので思わず指を触れて撫で廻してみた位であった。....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
して形が各自《めいめい》異う。角形のもの、円形のもの、菱形のもの、円錐形のもの、八角形のものもある。そうしてその色も異っている。ある壺は紫色を呈している。ある壺....
時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
も無理ならぬことのようにも考えられる。すなわち、まず第一号を読んでみると、 一、八角形ノ文字盤ヲ有シ、其ノ下二振子函アル柱時計ニシテ、文字盤の裏ニ赤キ「チョーク....
四次元漂流」より 著者:海野十三
見雪子嬢、年齢は二十五歳だがそれより二つぐらいふけてみえる木見学士、高い鼻の上に八角形の縁なし眼鏡をかけている美しい若い研究者――その木見雪子が突然行方不明にな....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
、早く行ってやれ、まだ虫の息はあるようだからと知らせてくれた。 H駅のうす暗い八角形のランプはいつも蜘蛛の巣で取り巻かれている。その下のうす暗い片隅の蓆の上に....
大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
けは、もうすっかり修理ができあがっていた。…… そこで僕はときどきその品のいい八角形をした屋根を見あげ見あげ、そこの小ぢんまりとした庭を往ったり来たりしながら....
梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
で鞭で尻を叩く真似をしながら、彼方此方と駆け廻る。それを少し離れた処で柄の付いた八角形の眼鏡の、凸レンズが七個に区画されたので覗くと、七人のそうした姿の男が縦横....
少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
造は、直径四メートル半、毎辺の長さ一メートル二十、面積およそ五十平方メートルの、八角形の大だこをつくりあげた。たこの尾には、一つのかごがとりつけられた、これはサ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
う大きな原がありました。この原の中へ思い附きで大仏を拵えたというはなし……それは八角形の下台ともに高さが四丈八尺あった。奈良の大仏よりは一丈ほど小さいが、鎌倉の....
食道楽」より 著者:村井弦斎
くてき》温室はいわゆるコンサーバトリーにして、東西七|間《けん》南北四間、東西は八角形をなし、シャム産のチーク材を撰び、梁部は錬鉄製粧飾金具を用ゆ。中間支柱なく....