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八重葎
「八重葎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
八重葎の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
整理されていたところで、その枝や葉や花がそれからそれへと掩い重なって、歌によむ「
八重葎しげれる宿」と云いそうな姿である。 そのほかにも桐や松や、柿や、椿、木犀....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
化物屋敷へ人が住むようになったけれども、この庭まではまだ手入れが届いていません。
八重葎《やえむぐら》の茂るに任せて、池も、山も、燈籠《とうろう》も、植木も、荒野....
「津浪と人間」より 著者:寺田寅彦
員」などというようなものは、そんなことは相手にしないであろう。そうしてその碑石が
八重葎に埋もれた頃に、時分はよしと次の津浪がそろそろ準備されるであろう。 昔の....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
して、そうでした。雨戸の開けてある、広土間の処で、円髷が古い柱の艶に映った。外は
八重葎で、ずッと崖です。崖にはむらむらと靄が立って、廂合から星が、……いや、目の....
「大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
な平野が廃都の跡なのかと、いまさらのように考え出した。 私はそれからその廃寺の
八重葎《やえむぐら》の茂った境内にはいって往って、みるかげもなく荒れ果てた小さな....
「薬前薬後」より 著者:岡本綺堂
整理されていたところで、その枝や葉や花がそれからそれへと掩い重なって、歌によむ「
八重葎しげれる宿」といいそうな姿である。 そのほかにも桐や松や、柿や、椿、木犀....