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「公休〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

公休の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
の金を出したというせいばかりでもなかったろうが、柳吉の身の入れ方は申分なかった。公休日というものも設けず、毎日せっせと精出したから、無駄費《むだづか》いもないま....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
たりやんだりの気違い天気――けれども、ほかの職業にある人たちとは違って、許された公休日というのは天にも地にもその日一日しかないのですから、雨にかまわず催し物を進....
とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
十五日。床屋は七のつく日で月に二回、銭湯は五のつく日でやはり月に二回、それだけが公休で毎週ではありません……ええと、それから繭市はまだ出ませんが、卵市なら五日置....
わが町」より 著者:織田作之助
心配しな、心配しなと、矢張り他吉は鎧の方に廻るのだった。 丁度その日は君枝の公休日だった。 よりによってそんな日にぶらぶらしていることが、君枝はなにか済ま....
工場細胞」より 著者:小林多喜二
工は小鳥を飼ってみたり、花鉢を色々集めてみたり、規帳面にそれの世話をしてみたり、公休日毎に、家の細々した造作を作りかえてみたりする人が沢山いた。職工の一人は工場....
パンドラの匣」より 著者:太宰治
し殿が、いよいよ一家内の都合でこの道場を出る事になって、ちょうどその日がマア坊の公休日とかに当っているのだそうで、それで、つくしをE市まで送って行く約束をしたと....
黄金風景」より 著者:太宰治
て笑い、「おかげさまでした。お慶も、あなたのお噂、しじゅうして居ります。こんどの公休には、きっと一緒にお礼にあがります」急に真面目な顔になって、「それじゃ、きょ....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
ールへ届き過ぎたり届かなかったりする、まことに頼りないものである。これで両眼から公休を要求でもされた日にはまったく心細いと思った。それで私は触覚のことを考えた。....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
いている現代バベルの架空塔。 また曰く。世紀長夜の宴を一手に引き受けて疲れない公休市。 詩情と俗曲と秋波と踊りと酒と並木と女の足との統一ある大急湍――OH!....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
も張合いがあるということになる。そして、毎日少しでも休みの時間を与え、雨天の日は公休日とし、小遣いも三四円にして、あとは貯金させるとか、芝居や活動も、なるたけ性....
九段」より 著者:坂口安吾
などに若干の精をだし、麻雀には見るからに精を入れていらせられるけれども、運転手の公休日や寝た夜などにお客を送り迎えするのは旦那様方で、そのチームワークは至れりつ....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
来る。屈托の様子。) おくみ『ああ、焦れる、焦れる。これではわたしの年に一度の奉公休みも台無しだ。お上人さまにお目にかかりに行けば、お上人さまはおいでなされず。....
旅への誘い」より 著者:織田作之助
にくたくたに疲れていたが、それでも夜更くまで洋裁の仕立の賃仕事をした。月に三度の公休日にも映画ひとつ見ようとせず、お茶ひとつ飲みにも行かず、切り詰め切り詰めた一....
寺じまの記」より 著者:永井荷風
店を張るよ。昼間は静だから入らっしゃいよ。」 「休む日はないのか。」 「月に二度公休しるわ。」 「どこへ遊びに行く。浅草だろう。大抵。」 「そう。能《よ》く行く....
わが町」より 著者:織田作之助
たかて、大阪の夏はお前マニラの冬や。」 と、その方に廻るのだ。 丁度その日は公休日で、よりによってこんな日にぶらぶらしていることが、君枝はなにか済まぬ気がし....