公平無私[語句情報] »
公平無私
「公平無私〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
公平無私の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日光小品」より 著者:芥川竜之介
排技巧と言い無結構と言う、ただ真を描くと言う。冷やかな眼ですべてを描いたいわゆる
公平無私にいくばくの価値があるかは私の久しい前からの疑問である。単に著者の個人性....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
の善悪の宣告とはまるで別だ。と云っても私は何も、理論や科学が超利害的であるとか又
公平無私(?)で超党派的・超階級的なものだ、などというようなブルジョア科学論の一....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
らの制約を脱することが出来ない、ということがその本質にぞくしている。新聞がだから
公平無私であるようなことは、実はその理想ではなくて単純な空想に過ぎない。 * 〔....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
も云っているようにケチなものに過ぎぬ。内面的なものに価値があるのは、それが初めて
公平無私な去私則天的な客観性を有っているからなのだ。尤も真理は必ずしも客観物では....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
、如何に人間と人間との間の、夫は又従って夫々の人間の良心に於ける、取引きの均衡、
公平無私に集中しているかを見るがいい。この道徳的均衡・
公平無私を得るために、夫々....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
に思われもするのだが、併し、仲々そうは行かないらしい。元来ブルジョア学者の学問が
公平無私で「客観的」であることを以て、即ち不偏不党の中立主義であることを以て、「....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
人たりイギリス人たりスペイン人たることを光栄としているのに反して、ドイツ人はその
公平無私なる愛のうちに、全人類を抱擁する。またドイツ国民は、ヨーロッパの中央に位....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
あこがれている。 しかしクリストフは、年齢と情熱の死滅とのみがもたらしてくれる
公平無私な心境には、まだ到達していなかった。彼はコレットの相談者たる役目を、ごく....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
には実に親切な人で、慈悲深く、意地の悪い所や狡猾い所は微塵もなく、学問に忠実で、
公平無私だ。弟子は少いけれども、非常によく可愛がって、自分の功績を惜しげもなく譲....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
るのです。そうして従来の官吏道徳においては役人がかくのごとくになればなるほど、「
公平無私」だとか、「忠誠恪勤」だとかいってそれを賞めるようです。しかし、いったい....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
にゴツゴツしたもの許りである。叙景的なものは至って少ない。一体どうした訳だろう。
公平無私とかありのまゝにとかを常に主張する自分だのに、歌に現われた所は全くアイヌ....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
ある。吾々が、吾々の晩年に吾々の任務を果たし、吾々の共同行為の義務を尽した後に、
公平無私の芸術や、ゲエテの晴朗や、純粋の美を望むのは、善い事でもあり自然の事でも....
「チェーホフ試論」より 著者:神西清
すらあり得ない。それは一切の支えを断たれて独り歩きするリアリズムであり、絶対に「
公平無私な証人」でありつづけ、いわば人間が一台の自記晴雨計に化することを意味する....
「道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
差し支えない限り、それを宣伝してみたいと自分は思っている。 勿論歴史家の研究は
公平無私であらねばならぬ。曲学阿世の譏があってはならぬ。しかしながら我ら歴史家も....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
を、真理的に観察するのであります。信念は心を平静にし、透徹させます。俗諦を去って
公平無私にします。そこで、鮮やかな判決がつけられるのです。 青年男女が相当の年....