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「公民権〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

公民権の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
た。 夫故、当時に在っては文人自身も文学を以て生活出来ると思わなかった。文人が公民権が無くとも、代議士は愚か区会議員の選挙権が無くとも、社会的には公人と看做さ....
幸福について」より 著者:宮本百合子
かりでなく、刑法・民法のように、まだまだ差別のあることを御承知でしょうし、婦人は公民権をもっておりませんし、代議士になって、いろいろよい施策をやるとしても、いろ....
現実に立って」より 著者:宮本百合子
年(明治二年)アメリカも同じ年。オーストラリアは一八九二年(明治二十五年)婦人の公民権が認められた。第一次欧州大戦の終結した一九一八年(大正七年)、イギリスは人....
社会時評」より 著者:戸坂潤
者さえ出て来る。特に彼が駅長の注目を惹くようになってからは、彼は云わば駅に於ける公民権を得たようなもので、前よりも一層有利な条件で以て自由に自己宣伝も出来るよう....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
にあった。ところで、教会派の大多数は断然彼を目して自党と確信したが、それと同時に公民権論者のみならず無神論者までがいっしょになって、各自の立場から、やんやと喝采....
アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
家庭を作っているという事である。 一九〇一年、スイス滞在五年の後にチューリヒの公民権を得てやっと公職に就く資格が出来た。同窓の友グロスマンの周旋で特許局の技師....
くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
前の様子を考えてみたならば、大御田族となって農耕の業に従事し、住所を平地に求めて公民権を獲得した民衆以外の浮浪民は、なお伊勢の宮川の上流に住んでいたという久久都....
憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
べき先住民の子孫である。ただ彼らは早く農民となって国家の籍帳に登録せられ、つとに公民権を獲得したが為に自らその系統に誇って、同じ仲間の非公民を疎外するに至ったに....
間人考」より 著者:喜田貞吉
朝頃の地方政治の甚だしく紊れた時代において、課役を避けんが為に私に僧となり、自ら公民権を放棄した所謂中間法師の亜流の徒が、三善清行の所謂「家に妻子を蓄へ口に腥※....
世界漫遊」より 著者:ダビットヤーコプ・ユリウス
い。これは立派な売買である。仲買にたっぷり握らせて、自分も現金を融通する。仲買は公民権を失うような危険を冒さずに済むのである。 丁度この話の出来事のあった時、....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
なっております。いずれにしても独立の生活をなすことが出来ない、家来の身分のもの、公民権の無いものであります。しかしその中にも、これを区別しますと、官戸・家人は奴....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
民が無くなった訳ではなく、たまたまその中の境遇のよいものが、新たに戸に編せられて公民権を得たに過ぎなかったのであろう。つまり彼らは社会の落伍者で、したがって一方....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
安朝に至ってことに増加したことはすでに述べた。地方官の収斂誅求を避けて自ら課丁の公民権を放棄し、形を沙門に托して出家脱籍したものが、延喜時代においてすでに天下の....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
であります。 言うまでもなく浮浪民は、社会の落伍者であります。彼らの多数は一旦公民権を得ていたものでありましたが、その社会から落伍して、本籍地にいられなくなっ....
濫僧考」より 著者:喜田貞吉
上で詳説する予定であるが、ともかくもこんな有様であったから、諸国の公民は自らその公民権を放棄して出家をなすに至ったものだと今では考えている。この事もいずれ本誌上....