公許[語句情報] »
公許
「公許〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
公許の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
対して、遊女が縞物を着たという。天明《てんめい》に至って武家《ぶけ》に縞物着用が
公許されている。そうして、文化文政《ぶんかぶんせい》の遊士通客は縞縮緬《しまちり....
「上高地風景保護論」より 著者:小島烏水
の美しさを呼び物にして、登山客を吸引している傍らに、他の一方において森林の伐採を
公許して、風景を残賊しているような矛盾衝突した現象を、この国人は何と見られるであ....
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
る仏寺、キリストを拝する耶蘇教寺と何の異あらん。憲法第二十八条すでに信仰の自由を
公許さる。神道に比べて由緒はるかに劣れる天理教、金光教すら存立を許しおれり。神祇....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
とに、平生塩づけの首の貯蔵を許されている個所に相違ないはずでした。しからば、その
公許の塩づけ貯蔵個所なるものは、そもそもどこであるか?――右門の判断を待つまでも....
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
ざりませぬ」 新一郎は、しばらく黙っていたが、 「太政官でも、新律綱領で敵討を
公許したことについては、その後疑義を持ち、大学の教授たちの意見をきくために御下問....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
をさげ、大名縞又は浪に千鳥の染模様の衣服にて華美をつくしたり。 遊芸音曲の類を
公許し、享保十六年には、橘町の歌舞伎の興行を許し、侯自らも見物するに至れり。従来....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
家です。それまでは一枚のお墨付を虎の子のように捧持して、子々係々居ながらに将軍家
公許の通行税頂戴職を営んでいたが、上手をいってこれを積極的に働かすことを案じ出し....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ること感じた。 三六 女子の弁護士 昔ローマでは、女子が弁護士業を営むのを
公許したことがあって、ホルテンシア(Hortensia)、アマシア(Amasia....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
と》迷惑する事あり。また住地近辺の聯合《れんごう》諸部の酋長どもと懇意な中でその
公許を得たのは格別、さもなくて牝馬の躯の一、二分をだに自分方へ保留せず全部を売却....
「黄銅時代の為」より 著者:宮本百合子
な結果は生殖である。此は生理的の結果で、人間の内に神が死なない限り、人は只異性と
公許の交接によって子供を産む事――その事実のみに幸福を感じて満足するものではない....
「十年後の映画界」より 著者:渡辺温
習慣もあるにはあるのですが、何しろ今時の様にこう特等席の中でお客が接吻することを
公許しなければならない時世になってみれば今更映画の風紀をやかましく取締っても始ま....
「北京・青島・村落」より 著者:豊島与志雄
、他の都会のものに比べて料理がまずく、老酒はおもに即墨の地酒である。北京のように
公許の阿片喫煙所はないが、平庚五里の遊里はなかなか明朗である。山東産業館は規模は....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
府ヤソ教を厳禁し、維新以後はその禁を解くも、なおこれを黙許せるのみにして、いまだ
公許するに至らず。しかるに、本年憲法発布ありてより信教自由となりたれば、ヤソ教も....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
存在が認められていたのであった。そして戒律のやかましかった時代において、肉食妻帯
公許の宗旨を発明したのが、必ずしも親鸞上人を始めとするものではないことを示してい....