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「公辺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

公辺の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
忠義」より 著者:芥川竜之介
ずみ》の子息が三人ある。その子息の一人を跡目《あとめ》にして、養子願さえすれば、公辺《こうへん》の首尾は、どうにでもなろう。もっともこれは、事件の性質上修理や修....
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
お屋敷は改易《かいえき》でございます。諏訪部三十郎は病気で御出役が無かったのだが公辺《こうへん》のお首尾が悪く、百日の間閉門|仰付《おおせつ》けられますると云う....
名君忠之」より 著者:夢野久作
。縁辺なら尚更厳しゅう取計らわねばならぬ役目柄じゃが」 「赤面の至り……では何か公辺の仔細でも……」 「……それじゃ……それそれ。先ずお耳を貸されい。の……これ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
れよとのお触れもこれあり候。加うるに、薩州長州においては夷船打ち払い等これあり、公辺においてもいよいよ攘夷御決定との趣にも相聞こえ、内乱|外寇何時相発し候儀も計....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
大では無い、武士と武士との間に起ったので無い刑事の裁断の権能をもそれに持たせた。公辺からの租税夫役等の賦課其他に対する接衝等をもそれに委ねたのであった。実際に是....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
を顧みず、不直《ふちよく》の所業は権家へ立入り賄賂《わいろ》を以て奸吏を暗まし、公辺を取拵《とりこしら》へ、口銭と名付け大利を貪り、奸吏へ金銭を差送り、糸荷を我....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
あるごとにはかならず、彼の厚顔な作品にたいして軽侮的な冷淡さを示していた。かかる公辺の反対は、ドイツ芸術の尖端派にとってはほとんど一つの世間的確認となるものだっ....
西瓜」より 著者:岡本綺堂
かには種々雑多の事件が書き込まれていて、和歌や俳諧の風流な記事があるかと思うと、公辺の用務の記録もある。題号さえも付けてないくらいで、本人はもちろん世間に発表す....
私本太平記」より 著者:吉川英治
。花も見ず、現もなく」 しかし、その足利家受難の問題も、赤橋殿の力添えで、ほぼ公辺の疑いも拭われていた。身は疲れていたが、眉は久しぶり明るいのだった。 で、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
彦四郎は打消した。 「それよりは、当初の名分どおり、税を徴して立帰ったほうが、公辺へは、よい御首尾ではあるまいか。数日ここに構え込んで」 「なるほど、そのうち....
私本太平記」より 著者:吉川英治
で、彼の門もさびれていたが、ここ数年前からは、やはり将軍家執事の高家によらねば、公辺のらちはあかぬとあって、政務、雑訴、幕府の内許事など、さまざまな訴願はみなこ....