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六十
「六十〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
六十の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
あろう。
「おばば。」
「……」
老婆は、あわただしくふり返った。見ると、年は
六十ばかりであろう。垢《あか》じみた檜皮色《ひわだいろ》の帷子《かたびら》に、黄....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
ちを訪問した。彼等は壁も唐紙も古びた八畳の座敷に話していた。其後へ顔を出したのは
六十前後の老人だった。信輔はこの老人の顔に、――アルコオル中毒の老人の顔に退職官....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
つつましく隅《すみ》へ寄って、その混雑の中に、静かに垢《あか》を落している、
六十あまりの老人が一人あった。年のころは
六十を越していよう。鬢《びん》の毛が見苦....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
を登って行った。と云っても格別大したことではない。彼はただズボンのポケットの底に
六十何銭しか金のないことを不愉快に思っていたのである。
当時の堀川保吉はいつも....
「河童」より 著者:芥川竜之介
た。またある雌《めす》の小説家などはテエブルの上に立ち上がったなり、アブサントを
六十本飲んで見せました。もっともこれは
六十本目にテエブルの下へ転《ころ》げ落ちる....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
。
Blanqui の夢
宇宙の大は無限である。が、宇宙を造るものは
六十幾つかの元素である。是等《これら》の元素の結合は如何に多数を極めたとしても、....
「運」より 著者:芥川竜之介
って居ります。――これが目くされの、皺《しわ》だらけの、腰のまがった、背の低い、
六十ばかりの尼法師《あまほうし》でございました。しかも娘の思惑《おもわく》を知っ....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
たらしい。所が、千五百五年になると、ボヘミアで、ココトと云う機織《はたお》りが、
六十年以前にその祖父の埋めた財宝を彼の助けを借りて、発掘する事が出来た。そればか....
「親子」より 著者:有島武郎
いらしく見えた。 しかし彼は矢部の言葉をそのまま取り上げることはできなかった。
六十戸にあまる小作人の小屋は、貸附けを受けた当時とどれほど改まっているだろう。馬....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
紫路から出雲路にかけて御巡遊中の小碓命様なのでございました。御随行の人数は凡そ五
六十|人、いずれも命の直属の屈強の武人ばかりでございました。序でにちょっと附け加....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
たりした。 これで、ファラデーの研究の第一期は終った。この間に発表した論文は約
六十で、その中六つがおもなもので、発見としては、化学の方で、ベンジンとサルホ酸。....
「寡婦」より 著者:秋田滋
さんにあたる人は、恋愛、決闘、誘拐などと数々の浮名をながした挙句の果に、かれこれ
六十五にもなろうという年をして、自分のところの小作人の娘に夢中になってしまいまし....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
と四回であります。その期間五年六カ月に及んでおります。そうして、その任命せる大臣
六十余名、延べ百三十余名といわれ、吉田総理のワン・マンぶりは徹底して、すでに民心....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
別、日教組、自治協、総同盟、炭労等々大量入党を開始した。亦四月大会では労組関係の
六十五名の代議員を認めて再建方式を定めて社会党再建闘争に乗り出したのであるが、そ....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
ども先生は吐剤ということを知ると、自若としてこういう返事をした。 「山田次郎吉は
六十を越しても、まだ人様のいられる前でへどを吐くほどもうろくはしませぬ。どうか車....