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兵粮
「兵粮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
兵粮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
う」 玄「はい、宿と申して別に……実に御承知の通り先年郷里へ隠遁をいたした処、
兵粮方の親族に死なれ、それから已を得ず再び玄関を開くと、祝融の神に憎まれて全焼と....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
るいは運送船を売ることも貸すことも厳禁たるべきもの。兵士はもとより、武器、弾薬、
兵粮、その他すべて軍事にかかわる品々をあるいは売りあるいは貸し渡すこともまた厳禁....
「安重根」より 著者:谷譲次
どういうことでもしなければならぬ。若い者は戦争に出て、老人は自分の職業に従事して
兵粮や何かの補助をし、子供に対しては相当の教育を授けて第二の国民たる素養を造らね....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
の海に船をまわして、こんなに一ぱい――とそう微笑《ほほえ》んで、
「よろしいか、
兵粮米《ひょうろうまい》を廻漕《かいそう》してまいりますぞ、
兵粮米をはじめ、くさ....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
ずに政宗の様子のみに注意した。伊賀衆は頻《しき》りに働いたことだろう。 氏郷は
兵粮《ひょうろう》を徴発し、武具を補足して名生に拠るの道を講じた。急使は会津へ馳....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
屋――小森――平松――三本磯と行って、紀州日高郡の竜神へ凡そ十三里」 「その間の
兵粮《ひょうろう》は……」 「さあ、それが……」 一同は口を噤《つぐ》んで足が....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
へ入って行く。 私は腕組をしてそこを離れた。 以前、私たちが、草鞋に手鎌、腰
兵粮というものものしい結束で、朝くらいうちから出掛けて、山々谷々を狩っても、見た....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
った。サ、かく大事を明かした上は、臙脂屋、其座はただ立たせぬぞ、必ず其方、武具、
兵粮、人夫、馬、車、此方の申すままに差出さするぞ。日本国は堺の商人、商人の取引、....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
「石滝よ。」 驚いたのは茶店の女ばかりではない、島野も思わず顔を視める。 「
兵粮だ、奥へ入って黒百合を取って来ようというんだから、日が暮れようも分らねえ。ひ....
「武蔵野」より 著者:山田美妙
高処へも陣が張られたと見えて、今この二人がその辺へ来かかッて見回すとちぎれた幕や
兵粮の包みが死骸とともに遠近に飛び散ッている。この体に旅人も首を傾けて見ていたが....
「決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
に敵をうけて連絡が不自由となった。 特に余の軍勢は大荷駄を善光寺に残したために
兵粮があと十余日しかつづかない。ために余が本営の将兵に動揺が起った。 「もしも善....
「学問の独立」より 著者:福沢諭吉
るべからず。患者のためには、医学士なかるべからず。行軍の時に、輜重《しちょう》・
兵粮《ひょうろう》の事あり。平時にも、もとより会計簿記の事あり。その事務、千緒万....
「和算の社会的・芸術的特性について」より 著者:三上義夫
実に接することができない。ただ大導寺駿河守が北条氏の世子の教育に当たって、軍勢、
兵粮、築城等の必要上から算用の習練から始めなければならぬと主張したということがあ....
「三国志」より 著者:吉川英治
つて体験のない外征であった。ために、軍の装備や糧食の計には万全が尽された。戦車、
兵粮車だけでも数千輛という大輜重隊が編制された。 そのほか、純戦闘隊数十万、騎....
「三国志」より 著者:吉川英治
。――もとより骨髄に徹する恨みを、はらさんがためでござる。幸いにも、黄蓋は武具|
兵粮を司どる役目にあれば、丞相だに、諾! とご一言あれば、不日、呉陣を脱して、呉....