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其の内
「其の内〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
其の内の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
の処へ股引などを引摺込《ひきずりこ》んで寝まするが、霙はざあ/\と窓へ当ります。
其の内に少し寒さが緩《ゆる》みましたかして、夜《よ》が更けてから雨になりまして、....
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
って済みません」 金「其んな堅い事には及びません、裏の方の屋根が少し損じたから
其の内に修繕《なお》させます、お前さんは能く毎日寒さ橋へお出《で》なさる、此の寒....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
非常に黴臭いが、確かに女の着物で、是も二三種は有る様だ。先ず別々に取り分けたが、
其の内の一枚は秀子のに相違ない、秀子が何時も着て居る日影色の無地である、今一枚は....
「階段」より 著者:海野十三
どと言う面白い現象を指摘している。これは昨年度には病気で死んだ人が何千万人あって
其の内訳はどうだとか言う紙面の上の統計の様に乾枯らびたものではなく、ピチピチ生き....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
短波長無線電信は、この地球を既に飛び出してしまっているから中々応答が来ないので、
其の内には都合よく火星か金星かにぶつかってそこに棲んでいる生物から前代未聞の怪し....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
してあんたは、何処がお悪いの?」 「一寸申上げ兼ねる健康状態でございます。いずれ
其の内には判ってしまいましょうが、私の口から申し上げることはお許し下さい」 「百....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
それに比べると、元就は、計りに計って敵を死地に誘き寄せている。同じ出世戦争でも、
其の内容は、比べものにならないと思う。 厳島の宮尾城は、遂此の頃陶に叛いて、元....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
て参れば、私ア掌で受けるだ、一本脇腹へ突込まして、敵を捻り倒して打殺してやるだ、
其の内に尊公を助けて逃がすだけの仕事よ」 殿「うん成程、立派な事だ、併し然う甘く....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
やせん、私も先生も斯うやって萩原様の地面|内に孫店を借りて、お互いに住っており、
其の内でも私は尚お萩原様の家来同様に畑をうなったり庭を掃いたり、使い早間もして、....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
一杯位ずつは遣らかします」 と差えつ押えつ話をしながら酒宴をして居りましたが、
其の内にだん/\と爺さん婆さんも微酔になりました。 永「何うだい、お前方は何うも....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
季と申しますると、一年も三年も或は七年も八年もございますが、何十円と定めまして、
其の内|前金を遣ります。皆手金の前借が有ります。それで夏冬の仕着を雇主より与える....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
方が余程後れましたから、心は焦けど馬は緩く、後より来る男は遅く、姿は見えません。
其の内雑木山がありまして、左右から生茂りて薄暗い所へ往きますと、馬士が立留って、....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
会して居る欧洲ハイキング・クラブの会員である巴里のイボギンヌから誘い状が届いた。
其の内容は――ロンドンのアグネスが巴里のイボギンヌの所へ来て一緒になってフランス....
「人間性の深奥に立って」より 著者:小川未明
にも自己の職務を余りに職業視している人があると思う。私はある時郷国の小学校に就て
其の内幕をみるの機会を得たのであるが、其の風儀の壊廃は実に驚くに堪えたるものであ....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
。嫁のお雪が十畳の広間を往ったり来たりして不動さまへお百度をあげて居りますると、
其の内だけ伊之助はトロ/\寝られますから、寂として居る処へ伊兵衞が参り、 伊兵衞....