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其程
「其程〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
其程の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
、茶の湯が今日行われないは、穴勝無理でない、当世人士の趣味と、茶の湯の趣味とは、
其程度の相違が余りに甚しいからである。 今日の上流社会の邸宅を見よ、何処にも茶室....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
。不良のともがらも、其生命を寓するに適した強い拍子に値うて、胸を張っていたのだ。
其程感に堪えた万葉風の過ぎ去るのは、返す返すも惜しまれる。歌壇に遊ぶこうした年少....
「反省の文学源氏物語」より 著者:折口信夫
、極めて深刻であり、其だけにまた、強い迫力をもって来る。 近代の小説家の中にも、
其程深いものを持っている訣ではないが、小説として書かれたものを見ると、相当に高い....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
二十 ポチの殺された当座は、私は食が細って痩せた程だった。が、
其程の悲しみも子供の育つ勢には敵《かな》わない。間もなく私は又毎日学校へ通って、....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ノ裁判アリタルトキハ手数料ノ三倍トス
三、求刑ニ比シ軽キ刑ノ判決アリタルトキハ
其程度ニ応ジ手数料ト同額以上倍額以下トス
四、没収又ハ追徴ノ請求アリタル場合ニ....
「C先生への手紙」より 著者:宮本百合子
ころが、人間が活きて動いて居る世の中はなかなか其那、整然たるものでもなければ、又
其程、明るいものでもございません。 人と人と鼻を突き合わせて見ると、何と云う人....
「小さき家の生活」より 著者:宮本百合子
気味な大家の所有でない家に、仮令暫くでも棲みたく思ったのである。 市外ならば、
其程見出すのが困難でもないらしい。然し、自分等二人ぎりで当分はやって行こうとする....
「日記」より 著者:宮本百合子
居ると云うような記事が出て居るのを見て、一寸の間淋しい心持に成った。どうして人は
其程、興味中心とでも云いたい、浅薄さで生きて居られるのだろう。人は各自の云う事に....
「日記」より 著者:宮本百合子
の一人の男に、一人の女が此程に執着する……小さい範囲……然し此の熱烈さ……何故?
其程人間は愛を得ずには生活されないのだ。然し、その愛とは何か決して見えるものでは....
「二つの家を繋ぐ回想」より 著者:宮本百合子
、其をした。それ程、子の我ままを認容すれば、又、親の子に対する我ままも、少くとも
其程度迄、認めなければならないのではないだろうか。 自分の勝手のよい時ばかり、....