» 其節

「其節〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

其節の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
瘠我慢の説」より 著者:榎本武揚
福沢先生の手簡 拝啓仕候。陳ば過日|瘠我慢之説と題したる草稿一冊を呈し候。或は御一読も被成下候哉。其節申上候通り、何れ是は時節を見計、世に公にする積に候得共、尚熟考仕候に、書中或....
乱世」より 著者:菊池寛
レ四日市本営ヘ罷出御処置|可承トノコト 追テ参上ノ儀ハ二十三日夜五ツ|時期限ニ候其節宗十郎一手ノ内ヲ以テ誘引可有之事 一藩の人々は、愁眉を開いた。帰順がいれら....
鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
えや しらたえや、むべも可 建てしいさおし。 訳のわからない歌であった。しかし其節は悲し気であった。くり返しくり返し歌う声がした。そうして歌い振りに抑揚があっ....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
達の仲直りを利家は扱わせられたものだ。前田家の家臣の書いているところに拠ると、「其節御勝手衆も申候は、今日政宗の体《てい》、大納言殿御屋にて無く候はば、まんをも....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
ひ出で候まゝ、匆々以上。七月十九日朝。 拝啓。一昨日は御書を給はり、辱く奉存候。其節御恵贈の朝鮮産西洋種|梨子、誠にやすらかにして美味、有難存候。彼の争議一件御....
紀行文家の群れ」より 著者:小島烏水
ひしに御手紙にて始めて知り、大に驚き申候、二三日の中に博文館の方にまゐるべく候間其節編輯記者に相話し早速御送金いたすやう取計らひ申すべく、不知とは申しながら怠慢....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、組合の者共一々烈風の折柄《をりから》天火を以て降らし、風上より焼立て申すべく、其節に至り隣町の者共、火災差起り難渋に之れ有るべく候間、前記会所組合の者共名前取....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ーは近頃材料払底の為め、ことに依ると間に合い兼候《かねそろ》も計りがたきにつき、其節は孔雀《くじゃく》の舌《した》でも御風味に入れ可申候《もうすべくそろ》。……....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
彈竹、処処ニ之レアリ、江淮ノ間生ズル者高サ一二丈径五六寸、衡湘ノ間ノ者径二尺許、其節ハ下極メテ密ニシテ上漸ク稀ナリ、枝葉繁細、筍ハ庖饌ニ充テ、絶佳ナリ、此筍ノ出....
長崎の一瞥」より 著者:宮本百合子
語にラテン語を混えた独特な趣味あるミッション・プレス等々価値あるものが沢山ある。其節永山氏も云われた通り、長崎市が博物館を未だ持たないのは、まことに残念なことだ....