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典薬頭
「典薬頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
典薬頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
声を沈ませて言った。 「おお、御奉公に出た明くる年の春の末じゃ。関白殿のお指図で
典薬頭《てんやくのかみ》が方剤《ほうざい》を尽くして、いろいろにいたわって下され....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
も、他家に較ぶれば華やかであった。しほの母は素京都|諏訪神社の禰宜飯田氏の女で、
典薬頭某の家に仕えているうちに、その嗣子と私してしほを生んだ。しほは落魄して江戸....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
て来て、訛沢山で、お舌をなどという風ではない。光起の亡き父も、義庵と称して聞えた
典薬頭、今も残っている門内|左手の方の柳の下なる、この辺に珍しい掘井戸の水は自然....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
て来いといった」 彼女らは、遠くすべって、おののきの指をそろえた。 「ご近習や
典薬頭から、お目ざめの都度には、きっと、さし上げるようにとのことで」 「ばかな。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
にも洩れて、それは洛内じゅうの大きな関心事とならずにいなかった。 朝廷からは、
典薬頭の和気、丹波の二家をさしむけられ、門前には見舞の公卿車もあとを絶たない。 ....