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「内匠頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

内匠頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
《あかる》みを、右の端から左の端まで画の如く鮮《あざやか》に領している。元|浅野内匠頭《あさのたくみのかみ》家来、当時|細川家《ほそかわけ》に御預り中の大石内蔵....
吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
内匠頭《たくみのかみ》は、玄関を上ると、すぐ、 「彦右衛《ひこえ》と又右衛《また....
口笛を吹く武士」より 著者:林不忘
いていた。 「清水一角、とはこれ、世を忍ぶ仮りの名。何を隠そう、じつを申せば浅野内匠頭長矩家来――などということに、そのうちおいおいなりそうですな、この分ですと....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
異数となす所であった。素より躋寿館に勤仕する医者には、当時奥医師になっていた建部内匠頭政醇家来|辻元※が襲いだ。 弘前藩では必ずしも士人を幕府に出すことを喜ば....
映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
を成す刃傷の心理的経過をもう少し研究してほしいという気がする。自分の見る点では、内匠頭はいよいよ最後の瞬間まではもっとずっと焦躁と憤懣とを抑制してもらいたい。そ....
松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
て万世橋から美土代町へ掛る道へ先廻りをして、藤川庄三郎は、妻恋坂下に一万石の建部内匠頭というお大名が有ります、その長家の下に待って居ましたが、只今と違ってお巡り....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
が芝居や浄るりや、あるいは稗史《はいし》でよく知っている。もっとも朝散太夫|浅野内匠頭長矩《あさのたくみのかみながのり》、即ち忠臣蔵の塩冶判官《えんやはんがん》....
四十八人目」より 著者:森田草平
して、そのたびにようようの思いで喰いとめた。 二 去年三月主君|浅野内匠頭、殿中にて高家の筆頭|吉良上野介を刃傷に及ばれ、即日芝の田村邸において御切....
日記」より 著者:宮本百合子
出来る丈、かどかどで金をとろうとする工面。墓を見、モーモーと立つ線香のけむを見、内匠頭一人のために、此丈の人間が死んだことを思い、その死人のおかげで金をとり、名....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
《あこう》の義士と唱えり。大なる間違いならずや。この時日本の政府は徳川なり。浅野内匠頭《あさのたくみのかみ》も吉良上野介も浅野家の家来もみな日本の国民にて、政府....
べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
、綺羅の小袖で送るのが一番じゃという風ではござらぬか。――そのよい手本が吉良殿と内匠頭殿のいきさつじゃ。赤穂の浪士たちがした事は、御主君の仇をうったのみか、腐れ....
濞かみ浪人」より 著者:吉川英治
思うと、水面に片羽を切られた燕が一羽、浮いて流れて行った。 『ようした』 と、内匠頭は呼びよせて、杯を与えようとしたが、数右衛門はすっかり面を膨らせて、何か、....
大岡越前」より 著者:吉川英治
、上下とも、多少の不良性をおびない者はなく、真ッ直に世を歩けば、この春の、浅野|内匠頭になるとは――あの事件についても、世間のよくいったことだった。 そして、....