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「内報〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

内報の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
蘭学事始」より 著者:菊池寛
士、得能万兵衛から、明四日千住骨ヶ原にて、手《しゅ》医師何某が腑分をすることを、内報してきた書状だった。 「腑分が! 腑分が!」 皆は、口々に欣びの声を出した....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
宗皇帝が彼に命じて長孫無忌(太宗の重臣)の鞍を取って来いと言った。同時に無忌にも内報して、取られないように警戒しろと注意した。その夜、鳥のようなものが無忌の邸内....
戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
際して彼女に手交した在白フランススパイの名簿は、そっくりその地のドイツ密偵部員に内報されている。マタ・アリはああして今度フランスのためにスパイを働くような態《ふ....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
に散在するJ・I・C団員の本名と国籍とを一々取調べさせております中に、劈頭第一に内報を受けましたのは小生妻ノブ子の名前でありました。 小生はかくの如き事情の下....
火薬船」より 著者:海野十三
が、金|儲けだけに、うき身をやつしているとは思われませんねえ。イギリス大使からの内報をよんでも、単に、それだけの人物とはおもえない」 席上では、誰も、ポーニン....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
えぐり、これに一泡吹かせて快なりとする悪い癖がある。その一味が、道庵来れりという内報を早くも受取って、用意おさおさ怠りがないらしいから、うっかり乗込もうものなら....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
拶を申上げた。また当時の目付の第一席たる佃高蔵からは、もし父が死去した時は、まず内報せよということであった。これは、目付支配中に病死すれば、一旦家名は断絶して、....
四十八人目」より 著者:森田草平
脇屋新兵衛と称して入りこむ)から、吉良邸では来月の六日に年忘れの茶会があるという内報もあった。すれば、五日の夜は必定上野介在宿に極まったというので、討入はおおよ....
話に聞いた近藤勇」より 著者:三田村鳶魚
てこの手には、いくさ上手である土佐の板垣退助さんが、兵を率いておられる。そういう内報を受けながら、近藤は疲れているからもう行かれないといって、与瀬へ泊り込んでし....
深夜の電話」より 著者:小酒井不木
上海に根城をもっているある誘拐団が東京へ入りこんだ形跡があるから、注意しろという内報が、警視庁へきたのだよ。その団体のマークがこの赤い線で書いた頭蓋骨で、彼らは....
拷問の話」より 著者:岡本綺堂
錬をも通過して、無事に牢内に帰った。かれが今日は海老責に逢うことを牢屋附の下男の内報によって、牢内でも薄々承知していたので、ひそかにその安否を気配っていると、か....
三国志」より 著者:吉川英治
て、魏帝の前を退いた。 外交の大成功と、孫権が呉王に封ぜられた吉報とは、早くも内報的に建業城へ伝えられていた。 やがて、魏の勅使|※貞が船で着いたと聞えた。....
私本太平記」より 著者:吉川英治
れはこの清高も、知らぬではございません。しかし島のことです。どうあっても、鎌倉へ内報の手だてはないはずでございましたが」 「いや。待て清高」 何のつもりか、道....
私本太平記」より 著者:吉川英治
まり三軍の“後ろ目付”でございますな。二た股者くさい大将は黒表に上げて、鎌倉へご内報におよぶわけでございまするか。なるほど、なるほど」 「にくまれ役だ、こいつは....
融和促進」より 著者:喜田貞吉
ば、あんなよけいなことに熱心になるはずはない。」と。これはしばしば懇意な人々から内報を受けたことです。そしてその内報者の中には、さらに親切にもこんな忠告を与えて....