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内弟子
「内弟子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
内弟子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
ち合った。それが恩地小左衛門《おんちこざえもん》の屋敷のものだと云う事は、蘭袋の
内弟子《うちでし》と話している言葉にも自《おのずか》ら明かであった。彼はその仲間....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
古木へ熊蜂《くまんばち》が来て恐《おそろ》しい大きな巣をかけた。
すると医者の
内弟子《うちでし》で薬局、拭掃除《ふきそうじ》もすれば総菜畠《そうざいばたけ》の....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
すまい、親もなし、兄弟もなし、行く処と云えば元の柳橋の主人の内、それよりは肴屋へ
内弟子に入って当分|梳手を手伝いましょう。……何も心まかせ、とそれに極まった。こ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
靭猿」の幕が明くことになった。踊り子はむろん猿曳と女大名と奴と猿との四人である。
内弟子のおこよと息をつく間もなく、いよいよこの幕が明くことになった。忙がしい師匠....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
ところであったそうだ。後、その指南番の後見のもとに、町道場を開いて、門弟五百人、
内弟子百人あまりも養っていた。身の丈六尺四寸、目方四十貫という大男で、三十三で死....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
あった。 「では、やっぱりお狂言の?……」 「いや、能楽の方です。――大師匠方に
内弟子の私たち。」 「老人の、あの苦心に見倣え、と先生の命令で出向いています。」....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
すが、手足は大人なみに出来ております。大な日和下駄の傾いだのを引摺って、――まだ
内弟子の小僧ゆえ、身分ではござりませんから羽織も着ませず……唯今頃はな、つんつる....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
もつけて貰う。白鳥で大釜へつけて持って来い」 「へえへえ」 小机源八郎は長沼の
内弟子。言って見れば今の苦学生だ。金は無いのだ。ところが今日は暗闇で旗本六人が鼻....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
命を受けて、あと二月ぐらいで任に赴く。――ま、その事になりました。ちょうど幸い、
内弟子、書生にして連れて行こう、宜しくば。」……も何もない。願ったり叶ったり、話....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
遊びに行ったが、今のお縫になっても相変らず、……きっとだと、両親が指図で、小僧兼
内弟子の弥吉というのを迎に出すことにした。 「菊枝が毎度出ましてお邪魔様でござい....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
があって、東京へ出ました。」 (すぐにある技芸学校を出たあとを、あらためて名匠の
内弟子に入ったのである。) 「やっと一人だちで故郷へ帰る事が出来て、やがて十年前....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
の時上京した。 彫刻家にして近代の巨匠、千駄木の大師匠と呼ばれた、雲原明流氏の
内弟子になり、いわゆるけずり小僧から仕込まれて、門下の逸材として世に知られるよう....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
謡の師匠じゃあないと言うんです。お聞きの通り、近頃は建具屋の弟子小僧まで、伯父の
内弟子になって楽をして食おうという不了簡を起すほど、この職業も、盛と云えば盛だけ....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
年からでも一人前になれる自活の道を与える意で、色々考えた結果がココの女の写真屋の
内弟子に住込ませて仕込んでもらってるらしかった。が、※んな女が果してあったかドウ....
「呼ばれし乙女」より 著者:岡本かの子
つか慶四郎の肩に頭を凭せて歩いている。 十年前、千歳が七八つの頃、慶四郎が父の
内弟子に来てから、最初のうちは慶四郎は千歳の子守役、千歳が成長するにつれ縁日ゆき....