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「内応〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

内応の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恩を返す話」より 著者:菊池寛
ぎ》りじゃ。城方は兵糧がない上に、山田|右衛門作《えもさく》と申す者が、有馬勢に内応の矢文《やぶみ》を射た」という噂が人々の心を引き立たせた。功名も今日|限《ぎ....
鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
可申と罷帰り、門北お御所の方に当り一道の火気を発し、甚だ騒々|敷候間、是阪兵への内応と申居り候間、忽に鎮定、その内に伏見の砲声も追々遠く相成り、京軍勝利の様子に....
運命」より 著者:幸田露伴
事を奏せしむ。誠、帝の為に具に燕邸の実を告ぐ。こゝに於て誠を遣りて燕に還らしめ、内応を為さしむ。燕王|覚って之に備うるあり。二月に至り、燕王|入覲す。皇道を行き....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
作、氏は山田、肥前の人で、島原の乱に反徒に党《くみ》して城中に在ったが、悔悟して内応を謀り、事|覚《あら》われて獄中に囚《とら》われていたが、乱|平《たいら》ぎ....
青年」より 著者:森鴎外
われるのである。そして外面から来る誘惑、就中異性の誘惑は、この自ら喜ぶ情と媚とが内応をするので、己の為めには随分|防遏し難いものになっているに相違ないのである。....
討論に即しての感想」より 著者:宮本百合子
らは日本の中において旧勢力と抱き合っているばかりでなく、世界のファシズム的傾向に内応する要素で民主化にとって害悪のあるものです。 日本がこういう状態だというこ....
秋の筑波山」より 著者:大町桂月
にては不足也。茲に真壁掃部助と言ひあはせて、一の窮策を案じ出だせり。小田の重臣に内応するものあり、乗ずべしとて、佐竹方や多賀方の豪傑どもを招き、その内応の手紙さ....
三国志」より 著者:吉川英治
は、まだ洛陽の府内にいたな」 「太傅の官にあります」 「物騒千万だ。この上、もし内応でもされたら、洛陽はたちまち壊乱する」 「てまえも案じていますが」 「由々し....
三国志」より 著者:吉川英治
とっても、思いがけない奇捷であった。 「いったい城中よりの火の手をあげて、われに内応したのは何者か」と、いぶかっていると、搦手の山道からおよそ三百人ほどの手下を....
三国志」より 著者:吉川英治
ろと糺した。 侯成はなお告げた。 「同僚の魏続、宋憲のふたりも、城中にあって、内応する手筈になっております。丞相にしてお疑いなく一挙に攻め給うならば、二人は城....
三国志」より 著者:吉川英治
すから、呂曠、呂翔の二人には、あなたから密意を含ませておいて、いつでも変あれば、内応するように備えておかなければいけますまい」 「大きにそうだ。しかしいま、曹操....
三国志」より 著者:吉川英治
喝をかぶせて、 「――そのため、折角、呉に内通していた張允、蔡瑁のふたりを、まだ内応の計を起さぬうちに、曹操の手で成敗されてしまった。明らかに、それは汝が曹操へ....
三国志」より 著者:吉川英治
で、劉延を生捕るか」 「夜を待って、こよい劉延の陣へ攻め入り給え。それがし内より内応して、かならず劉延を擒人としてみせます。劉延が捕われれば、その父なる太守|劉....
三国志」より 著者:吉川英治
来を検める関所の程度で、取るに足りません」 そこへ、法正が来た。法正も早くから内応して、玄徳の帷幕に参じている者なので、蜀の事情には精通している。 「いずれ後....
黒田如水」より 著者:吉川英治
、来島一族の水軍も味方にひかえ、大坂の本願寺衆とはかたく結び、摂津そのほか所在の内応も少なくない。なんで元就公以来の固い地盤が揺ぎでもするものか。――まして当城....