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「内濠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

内濠の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
城だけあって、とわに栄える松の緑は夜目にもそれと青み、水は満々と外濠《そとぼり》内濠の兵備の深さを示して、下馬門、二の門、内の門と見付け見付けの張り番もきびしく....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
1 その三十一番です。 江戸城、内濠《うちぼり》の牛《うし》ガ淵《ふち》。――名からしてあんまり気味のいい名まえ....
並木」より 著者:島崎藤村
、遽然《にわかに》相川は気の衰頽《おとろえ》を感じた。和田倉橋から一つ橋の方へ、内濠《うちぼり》に添うて平坦《たいら》な道路《みち》を帰って行った。年をとったと....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
しかし、世は封建時代だ。江戸大城の関門とも言うべき十五、六の見附をめぐりにめぐる内濠はこの都会にある橋々の下へ流れ続いて来ている。その外廓にはさらに十か所の関門....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
凄じく響くのは、大樋を伏せて二重に城の用水を引いた、敵に対する要害で、地下を城の内濠に灌ぐと聞く、戦国の余残だそうである。 紫玉は釵を洗った。……艶なる女優の....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
東南ひろく紀淡の海をへいげいしていた。 城下をめぐる幾筋もの川は、自然の外濠や内濠のかたちをなし、まず平城としては申し分のない地相、阿波二十五万石の中府として....