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「内的生活〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

内的生活の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
骨を削りつつ歩む」より 著者:佐左木俊郎
ぎなかった。 職に苦しむ 一九二三年の五月になって、私の生活は、……内的生活も、実際生活も……全く一変した。私は従兄弟の世話で再び市役所に逆戻りする....
語られざる哲学」より 著者:三木清
う。反省ということに関しては後に再び考察する機会をもつはずである。私は私の過去の内的生活における懐疑の役目について、わずかばかりの回顧をなしておく必要があるよう....
」より 著者:宮本百合子
に沈黙を守っていた。男達は面倒なものだ。――二十年近い結婚生活で、彼女は、良人の内的生活には容喙しきれないもののあるのを承知していたのだ。 荻村の健康は常から....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
る。彼の唯一の根底は生の刺激すなわち歓楽である。歓楽からただちに人生に入った彼の内的生活の過程を私は納得することができない。絹糸のごとき繊細なる感受性は持ちなが....
高浜虚子著『鶏頭』序」より 著者:夏目漱石
がって来る。(必ずとは云えない。人間は一寸《ちょっと》風を引いたのが動機になって内的生活に一革命を起さぬとは限らぬ。然し大体の傾向はと云うと以上の如くである。)....
ジイドとそのソヴェト旅行記」より 著者:宮本百合子
をとんで執筆された「狭き門」、三十歳のジイドの苦悩は、日夜自分の極めて知識人風な内的生活の探求の裡に棲んで、「汝は何ものかに役立たんと欲している」。だが、自分が....
藤村の文学にうつる自然」より 著者:宮本百合子
つかみ直すか、多くの関心を抱いているものの一人である。 これらのことは、漱石の内的生活の矛盾をてりかえすものとして現れている自然と人間社会との離反についても、私たちに何ごとかを考えさせるのである。....
二つの家を繋ぐ回想」より 著者:宮本百合子
、自分が進ませた道であるが故に、彼女は一層失望や焦慮を感じ、私は、絶えず、自己の内的生活、制作に、有形無形の掣肘を加えられると云う意識から脱し切れない有様なので....
一九二三年冬」より 著者:宮本百合子
に向って云われたのは、先生の作品にさえあてはまる意味深い言葉だ。 近頃、自分の内的生活を、次に次にと新たなものを受け入れる為、一つ一つをたんねんにギンミし、そ....
道連」より 著者:豊島与志雄
に懐いていたいものだ。所で自分の生活は……。いや外的生活はともかくとして、せめて内的生活だけでも光あるものにしたい。考えて見ると、たとい高い所から覗かれてもびく....
生活について」より 著者:豊島与志雄
の伝統を荷い、種々の境遇に拘束されて、決して絶対に自由なものではない。自由なのは内的生活だけで――思想感情の動きだけで、外的生活は――行動は、種々雑多なものに縛....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
態と思想との世界が、あたかも湖水に落ちる急湍《きゅうたん》のように吸い込まれて、内的生活の色に染められる、神秘な幻像のうちに立てこもっていた。世界を改造せんため....
日記」より 著者:宮本百合子
子が、斯う云う風に統一されてしまった服装で居ることは、或意味に於ては動くことない内的生活に関係のあることだとも云えよう。「歎異鈔」をもう一度よんで見る。先に見た....
日記」より 著者:宮本百合子
ベートーフェンは一生結婚しなかった。而も、一生の間にいかほど多くの女性が、彼の内的生活に影響したか、それを考えずには居られない。 男性では仕事と平行する恋愛....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
は報告書を読み返しながら云った。『俺の要求するのは素行調査だ。秘密調査だ。本人の内的生活に関する報告だ。これがあれば暗中模索の俺の活動もまた非常に楽になるし、ド....