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「内耳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

内耳の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
心中」より 著者:森鴎外
である。それを強《し》いて空間的感覚にしようと思うと、ミュンステルベルヒのように内耳の迷路で方角を聞き定めるなどと云う無理な議論も出るのである。 お松は少し依....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
……たとえば同じような音色で微かな音が二つ重なったにしても、その音階の低い方は、内耳の基礎膜に振動を起さないと云うのだ。ところが、老年変化が来ると、それが反対に....
連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
よく似たある物があるのである。いったい甲音と乙音とが接続して響く際われわれ人間の内耳の微妙な機官に何事が起こってその結果われわれの脳髄に何事が起こるかということ....
海底都市」より 著者:海野十三
お》したことはないですぞ、ダリア君」 「それは暴論というものですわ。尾骨のことと内耳迷路《ないじめいろ》の平衡器官《へいこうきかん》のこととは一しょに論じられま....
話の種」より 著者:寺田寅彦
また歩いては舞ういわゆる舞い鼠というのがある。あの舞うのは何故かと調べてみると、内耳の一部をなしている三半規管の構造が不完全なため、始終に眩惑を起すからだという....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
き特徴を、知る事が出来たからなんだ。あの男は、俳優とは云え半聾だったのだ。然し、内耳の基礎膜には、微かに能力が止まっているので、それが九十郎に頗る科学的な発声法....