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内衣
「内衣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
内衣の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
と強さとを示してやった。しかし正井はしゃあしゃあとして平気なものだった。ゆっくり
内衣嚢《うちがくし》から巻煙草《まきたばこ》入れを取り出して、金口《きんぐち》を....
「星座」より 著者:有島武郎
落ち着いた挙止でそれだけの仕事をすませた。そして机の上にあった三通の手紙を洋服の
内衣嚢《うちかくし》に大事にしまいこんだ。机の上にはラムプとインキ壷と硯箱とのほ....
「街」より 著者:宮本百合子
ろうと説明したのだが)ステパンは、幾度も幾度もその手紙に唇を押しつけ、再び自分の
内衣嚢にしまった。そして、やはり囁き声で、ジェルテルスキーの耳の中へ云った。 「....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
しく、如何にも済まない顔になって、ハンカチで鼻や口のまわりを拭いていたが、やがて
内衣嚢から名刺入れを出して、その中の一枚を自分で来たという証拠に折り曲げて、女の....
「おとずれ」より 著者:国木田独歩
その意は長し。 二郎はなお言葉なくながめ入りぬ。 げにかたじけなしと軽く戴き
内衣兜に入れて目を閉じたり。 二郎がこの言葉はきわめて短くこの挙動ははなはだ単....
「楢ノ木大学士の野宿」より 著者:宮沢賢治
兄弟商会の、 鼻の赤いその支配人は、 ねずみ色の状袋《じょうぶくろ》を、 上着の
内衣嚢《うちポケット》から出した。 「そうかね。」 大学士は別段気にもとめず、 ....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
になっているんですか?」 「なっているんだ。」 そういいながら、かれは、上着の
内衣兜から袱紗にくるんだ紙入を出して箪笥のうえに置いた。 そのなかの五十円……....