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内部
「内部〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
内部の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
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吊《つ》り鐘《がね》だけ見える鐘楼《しゅろう》の
内部。撞木《しゅもく》は誰かの手に綱を引かれ、徐《おもむ》ろに鐘を鳴らしはじめる....
「河童」より 著者:芥川竜之介
むしろ途方もない怪物に近い稀代《きだい》の大寺院を見上げていました。
大寺院の
内部もまた広大です。そのコリント風の円柱の立った中には参詣《さんけい》人が何人も....
「貉」より 著者:芥川竜之介
何の異る所もない。
我々は、我々の祖先が、貉の人を化かす事を信じた如く、我々の
内部に生きるものを信じようではないか。そうして、その信ずるものの命ずるままに我々....
「死後」より 著者:芥川竜之介
った。横町の角の飾《かざ》り窓にはオルガンが一台|据《す》えてあった。オルガンは
内部の見えるように側面の板だけはずしてあり、そのまた
内部には青竹の筒が何本も竪《....
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
を着た夫を前に狭い階段を登りながら、大谷石《おおやいし》や煉瓦《れんが》を用いた
内部に何か無気味《ぶきみ》に近いものを感じた。のみならず壁を伝わって走る、大きい....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
い。
4
海を走っている帆前船が一艘。
5
この帆前船の
内部。紅毛人の水夫が二人、檣《ほばしら》の下に賽《さい》を転がしている。そのうち....
「或る女」より 著者:有島武郎
いるのさえ、一種の苦痛だった。その瞑想的《めいそうてき》な無邪気な態度が、葉子の
内部的経験や苦悶《くもん》と少しも縁が続いていないで、二人《ふたり》の間には金輸....
「或る女」より 著者:有島武郎
こえた。そしてちょっとすかされたように気勢をそがれたが、どんどんわき上がるように
内部から襲い立てる力はすぐ葉子を理不尽《りふじん》にした。
「愛子がそんなお言葉....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
にうずくまってしまった、立ち続ける力さえ失ってしまって。 君よ※ この上君の
内部生活を忖度したり揣摩したりするのは僕のなしうるところではない。それは不可能で....
「悠々荘」より 著者:芥川竜之介
ことを話しながら、幾つかの硝子窓を覗いて歩いた。窓かけはどれも厳重に「悠々荘」の
内部を隠していた。が、ちょうど南に向いた硝子窓の框の上には薬壜が二本並んでいた。....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
でございます。痛いも、痒いも、口惜しいも、悲しいも、それは魂がまだしっかりと躯の
内部に根を張っている時のこと、臨終が近づいて、魂が肉のお宮を出たり、入ったり、う....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
的意識の力である。砂の上に建てられた旧道徳を壊って、巌の上に新道徳を築かんとした
内部の要求の力である。わたしは以前彼と共に、善とか美とか云う議論をした時、こう云....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
なガラスの向い合った両面に金属の薄片を貼りつけ、発電機の電極につなぐと、ガラスの
内部を通る偏光に、何にか変化が起るかと調べたのであるが、やはり変化は見えなかった....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
に退陣を迫らんとするものであります。吉田総理は、現在政界の不安定の原因が自由党の
内部矛盾の上にあるという事を知らねばなりません。さきに組閣に際してその内情を暴露....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
の一部が参加して軍事研究団なるものをつくって、講堂で発会式を挙げた。そのころ早大
内部の学生運動は、文化同盟という形で集結されておったが、その連中、軍事研究団の発....